FT8の設定に必要な情報を纏めておきます。(これからFT8を始めてみたい人向けにも)
細かい設定については外部サイトの丁寧な説明をリンクさせてもらいます。
基本的に定型文のやり取りしか無い自動交信なFT8ですが、コンディション等によっては僅かなメッセージのやり取りも困難で、案外ドラマティックです。
その定型文は、互いの位置情報の交換→互いのシグナルレポートの交換→73の交換といった流れです。
(追記:こちらの記事は今年に入ってからアクセスがとても多い為、以下の本文をかなり編集しました。特に最初の設定でも動作したけれど、もっと良い設定があった場合は、最初からベストな設定を紹介しました)
【動作原理】
大雑把な話、SSBで決まった周波数に決まったタイミングで複数の局が同時に送信可能なシステムです。これがAM変調やFM変調では潰し合いになってしまいますが、SSBは送信者が重なっても受信可能です。
また、トーン信号でのやり取りですので、送信者は微妙にトーンの周波数をズラして音程が重ならないような配慮が必要です。
スピーカーでこの音を聴いていると、円谷の特撮に登場しそうな妙な効果音に近く。(ご家族がそれを観ていたら、ちょっと心配されるかも)
PC上では受信時にこのトーン信号を専用ソフトが文字列に変換してくれます。逆に送信時はPC上の専用ソフトがこのトーン信号を生成してくれます。
送信のタイミングは1分間に4回、15秒単位です。国によって時刻というのは異なりますが、分単位では一緒ですから問題ありません。
また、ルール上はエリア単位で送信のタイミングが0or30秒、15or45秒と決まっていて、日本は基本的に後者です。
ただし、上記はCQを出すタイミングのルールで、応答側はその逆のタイミングになります。
しかし、SSBやFMの特性を全くの初心者に解説しても、イメージ湧かないだろうなぁとは思います。そういった意味では、ある程度アマチュア無線に慣れている方はそれだけで有利だと思います。
AMモードでSSBを聴いたらどうなるかとか、その逆はどうなるかとか、FMモードが重なったらどうなるかとか、こんなのは文章で伝わらない無いでしょうから。Youtubeでは探せばあるのかな?
【事前準備】
リグとPCのソフトで送受信を自動で行ってくれるFT8ですが、Web上の各種サービスを利用すると利便性は一気に向上します。
FT8のソフトは交信記録をADIFという汎用性の高いデータで残してくれまして、このADIFファイルを利用すれば、QSLカードを自動で発行してくれたり、ログを自動で作ってくれたり、アワードの申請もサイト上で利用出来ます。
Web上の各種サービスを利用するには事前に登録が必要で、利用出来るまでには最短で二時間ほど、休日を挟むとそれなりの日数が必要です。
また、登録時には本人確認やライセンス確認が必要で、それらの画像コピーの提出を求められたりです。恐らく、スマホで撮った写真で大丈夫だと思います。
ともかく、ログの管理やQSLカードの発行等後処理が、QSOそのものより面倒だったりするのですが、その辺がほぼ自動で出来てしまうのはデータ通信の得意分野です。
「QRZ.com」
ログ管理のサービスで、世界的に利用されているサイトでもあります。FT8との親和性も高いです。
局長さんの紹介といった画面もあったりで、こんな人がいま交信しているんだなぁと。
自分はかれこれ10年以上このサービスでログを管理しています。ずっと無料会員で申し訳ない次第です。
有料会員になれば、ログデータのエクスポートもサポートされる様ですが、会費はちょっと高価なので無料会員のままです。
ただ、十年分のログを手動で入れ続けてきたので、何処かのタイミングでエクスポートは必要なのかなぁとも。FT8を始めるまでは年間数件程度のログしか残っていませんが。
FT8のソフトで自動出力されたADIFファイルを手動でアップロードすると、自動でログを生成してくれます。勿論無料で使える機能です。
会員登録や運用方法については様々なサイトで紹介されているので、本家のみQRZ.comリンクしておきます。
「eQSL」
文字通り、電子的なQSLカードのサービスでカードの管理や送受信が可能です。また、FT8の親和性が高いですしFT8利用者の登録割合も高いです。
年間12ドルの利用料で好きな写真を利用出来たりで、FT8の開通で自分も有料会員です。無料会員でも最低限の利用は可能かと思いますが、JARLに比べればタダに近い年会費です。
当然ですが、ADIFのアップロードだけでカード発行が可能です。
会員登録や運用方法については様々なサイトで紹介されているので、本家のみeQSLリンクしておきます。
「LoTW」
合衆国のJARL的な存在、ARRL公式のサイトです。
簡単なログ管理も可能で、アワード取得機能が主な役割でしょうか。自分はアワードに全く興味がないものの、交信相手が興味ある場合もあるので利用しています。
交信相手の一種のお礼として無料会員で利用しています。
当然ですが、ADIFのアップロードだけでアワードに必要なログの生成が可能です。(専用ソフトのダウンロードが必要ですが、詳細はリンク先にて)
登録方法等についてはトラ技さんのこちらの記事が詳しいです。まぁ、無理して登録する必要も無いのですが、社交辞令的というか。
(追記:LoTWも利用を推奨します。アワード目当てのDXハンターな局はLoTWの利用者以外をフィルターで表示させていない危険性がありました。パイルアップになりがちでしたら、アワードに繋がらない局が無視される危険性ありです)
【リグとの接続】
自分の場合はFT-857DMを利用していて、PCと接続するメーカー純正のI/Fは二万円もするので、不採用でした。
その代わり、CATポートとCOMポート(若しくはUSB)を繋げるI/Fケーブルと、DATAポートと音声入出力(PCの音声外部出力とマイク入力)を繋ぐI/Fケーブルを自作で対応しています。両方併せて三千円くらいです。
また、この接続方法の場合でもFT8のソフト上でリグの遠隔操作操作が可能です。
FT-857側ではDIGモードにUSB(SSBの上側)を事前に設定する必要があります。(FT8の場合)
他にも、FT8のソフト側の設定とFT-857の通信レートを合わせておく必要があります。自分の場合は9600bpsで問題ありませんでした。
あとは、FT-857側でCATポートをCATとして使うかの設定等。(ATUを使う場合はバッティングしてしまいます)
MENU85のTUNER/ATASをOFFの設定にしたところ、MENU20のCAT/LIN/TUNが変更できるようになりました。MENU85をOFFにしないとMENU20は有効にならない仕様らしく。(この部分でハマりました)
過去にATUのFC-40を利用していた為、この設定が邪魔をしていまして。
【必要なソフトウエア類】
人によっては更に沢山のソフトをインストールされている様子ですが、とりあえず最低限必要なものだけを選びました。最初から入れ過ぎると各ソフトの紐付けで混乱の恐れもあり。
「iネット時計」
Windows標準の調時機能はFT8を利用する上で大きな誤差を生む仕様です。
調時専用のソフトを利用すれば、誤差はかなり減ります。
FT8の利用上で、2秒の誤差はデコード率を大きく下げてしまうそうで、調時の専用ソフトは必須です。(15秒単位の交信ですが、実際は13秒くらいしか送信していないので、2秒以上の誤差はデコード率を下げます)
FT8のソフトを立ち上げる前に可能な限り誤差を0.1秒未満にするようにしています。PCを半日放置するだけで平気で1秒程度の誤差が発生しています。
インストール方法や利用方法については以下のサイトを参考にしました。特に、余計なソフトがインストールされないような注意が必要です。
また、インストール後にスタートアップでこの機能のサービスが含まれてしまいますが、PCの起動後に必ずしも調時が必要ではない為、自分はタスクマネージャー上で停止させています。
「カムバック組のハムライフ」様の記事「Windowsの時計を正確に合せる」にて詳しく解説されています。
「WSJT-X」
FT8を使う為に必須のソフトです。ライバルのソフトも試しましたが、こちらの方が個人的に何となく取っつきやすかったです。まぁ、ここまで致命的な問題も無かったので、これで良しとしています。
しかし、ソフトのバージョンアップの頻度はそれなりに高いので、最新版は意識した方が良いです。実際、導入から一ヶ月未満でアップデートがありました。FT8の運用ルールも時々変わっているらしいので、古いソフトのままでは問題が生じるかもしれません。
しかし、アップデート後は妙なエラーもあったりですので、必ずしも最新版の必要は無いのかも知れません。
アップデート情報については、TwitterのHamLifeさんが詳しいので自分はフォローしています。実際にそれで気付いたりでした。
インストール方法については様々なサイトで紹介されていますので、本家のサイトのみリンクしておきます。
設定は「ファイル→設定」で呼び出され。設定画面は自分の場合、主に以下が重要でした。
「一般」タブにて
自局のコールサイン:JG1UTA(勿論、あなたのコールサイン)
グリッドロケーター:PM95(勿論、あなたの位置情報)
「無線機」タブにて
無線機:Yaesu FT-857
CAT制御:COM1(PCによって異なる)
ボーレート:9600(無線機と合わせる必要あり)(追記:最終的にもっと高速な38400にしました。環境によっては不安定になるようですが、こちらの環境では全く問題無し)
データビット:Eight
ストップビット:Two
ハンドシェイク:無し
PTT方式:CAT
送信オーディオ入力端子:グレーアウトで選択出来ず(リグ側でDIGモードを選択するとDATAポートから取り込める)
モード:「Data/Pkt」を選択(リグのモードもPCが自動で選択してくれます)
スプリット:「疑似スプリット」を選択(色々とメリットあり)
「オーディオタブ」にて
入力:マイク
出力:スピーカー
ただし、これらはPCの環境に依存します。また、音量等の設定についてはコントロールパネルのサウンド上で細かな設定が必要です。これがぶっ飛んだ設定になっていると音割れや過変調、音量不足でデコード不能等のトラブルがあり得ます。
送信も受信も適度な設定が必要です。
「JTAlert」
WSJT-Xをとても便利にしてくれるソフトです。
導入方法については以下のサイトが詳しいです。とても分かりやすく解説されているのですが、自分はまだ理解しきっておりません。(このサイトを観ながら出ないと、自分は再設定出来ないと思います)
「向島ポンポコ日記」様による「WSJT-X/JTDX+JTAlertによるFT8運用環境向上(改版2)」
【運用方法】
ここまでで、運用準備は整いました。(思いつく限り)
しかし、実際にFT8を運用するとなると、やはり謎が多く。特に画面の観方とか機能がワケ分からなく。
その辺を丁寧に解説されている「JH8XVH」さんによる「WSJT-X 初心者的な話。」はかなり参考になりました。
個人的なメモとしては以下の通りです。
FT8のソフト起動前にはともかく調時が必要です。これは絶対条件ですし、長時間の運用でしたらPCの性能によって一時間に一度は必要かもしれません。
あと、実際は便利ソフト「JTAlert」を起動すれば「WSJT-X」も連動で起動してくれます。停止も連動してくれます。(最終行辺りの「その他」で軽く解説しています)
WSJT-Xのメイン画面の説明になります。
「バンド状況」の一覧については、メッセージ欄で相手局、送信局の順に表記されています。最初はコレを逆に読んでいて絶望的な勘違いをしていました。
音声でもモールスでも「相手局、自局」の順にコールサインを呼ぶのが普通でして、FT8でも一緒でした。
「受信周波数」の一覧については、Rx側の周波数に合わせれば表記されます。
また、実際に交信した際もこの枠内に送受信のメッセージが残されます。
「CQのみ」ボタンは文字通り、CQを出している局のみ「バンド状況」に表示されます。
「送信許可」ボタンは、デジタルの局面が通らない限り押してはいけません。設定上のコールサインも送信されてしまいます。実際のQSOはこのボタンのクリックから始まります。
「チューン」ボタンは送信機から実際に出力され、送信機側のSWRチェックや、出力トーンが過変調になっていないか?などのチェックで利用しています。
ただし、他の交信への妨害にも繋がるので、被らないTxで最小限の出力が良いと思います。出来るならFT8の周波数から少し離れた方が良いかも知れません。
「出力」のスライドについては、過変調にならない範囲での設定が必要です。しかし、下げ過ぎては何も出力されませんし、自分はSWR計の出力Maxから8割程度にした値で設定しています。
「入力」のスライドについては30db辺りで設定しています。これも値を上げ過ぎると音割れが発生し、デコード率が下がる様です。赤い表示は論外。(最終的には20db辺りの設定で落ち着きました)
「Tx even/1st」ボタンは0or30秒に送信する意味です。日本からCQを出す場合エリア的にOFFです。OFFですと15or45秒からの送信になります。
ただし、相手局のCQ等に応える場合は自動でONになる場合もあります。これは正常な流れです。
相手局のCQに応えて交信が成立した後は、ONのままになっているので、このボタンがOFFになっているかチャックが必要です。(自分はよく忘れます)
「送信周波数固定」ボタンは、文字通りの機能です。しばらく受信を続けて、「ワイドグラフ」上で空いている辺りの周波数を自分は選んでいます。
他の局の送信周波数と重なる様ですと、潰し合いになりますので、ご注意を。局によっては、交信相手がこの周波数と重なっていたらブラックリストに入れてしまうそうです。(QRZ.comの某Profileに英文で載っていました)
「Tx」設定は送信周波数を決める機能です。比較的空いている周波数を選びましょう。(上記の通り)
「Rx」設定は相手局の送信周波数を選ぶ機能です。ワイドグラフ上のクリックでも設定可能ですし、バンド状況で送信中の局のクリックでも設定可能です。設定された結果は「受信周波数」枠にメッセージとして反映されます。
「DXコール」枠はこれから交信しようとする相手局のコールサインです。既に交信が成立しても残ったままですが、「標準メッセージ生成」の「次」にチェックされているメッセージが優先されます。(通常はCQ自局コールサインの行になっているハズです)
また、CQを出している局を「バンド状況」で新たに選択した場合は、自動でこの枠が書き換わります。この場合「標準メッセージ」も書き換わり「次」のチェックも先頭行に替わります。
「自動シーケンス」ボタンは普通ならONのままです。勝手に標準メッセージを生成してくれます。
「コール1st」ボタンについては、自分がCQを出しているときに応答があれば、一番最初に応答してくれた局に対して自動でメッセージ交換をしてくれる機能です。自分は入れっ放しにしています。
「標準メッセージ生成」は自動で入ってくる文字列です。CQを出している局を「バンド状況」で選べば標準的なメッセージを自動生成してくれます。そこで「送信許可」ボタンを押せば、この通りのメッセージが自動で続きます。
「次」のボタンについては、文字通り次に流れるメッセージです。例えば、直近にCQを出している局との交信が成立した場合、「次」のチェックは最下行になっているハズですので、自分がCQを更に出す場合はその行から始まります。(その上に標準メッセージが残っていても送信されません)
また、自分から送信する前には「Tx even/1st」ボタンのチェックが外れているか事前に確認が必要です。
画像の無い文章だけの説明で恐縮です。(面倒臭いもので)
更に交信内容の説明も必要そうですので、簡素に。
UTC欄は送受信した時刻、dbは受信感度(Sメーターとは異なる)、DTは受信した時刻のズレ(0.4秒以上のズレは地球の裏側との交信でも本来あり得ないのでPCの調時ミス)、メッセージはCQの場合「CQ 自局名 自局のエリアコード」となります。
例えば、相手局がCQを出していた場合の交信の流れはA局「CQ 自局のコールサイン 自局のエリアコード」→B局「相手局のコールサイン 自局のコールサイン 自局のエリアコード」→A局「相手局のコールサイン 自局のコールサイン 相手局の信号レベル」→B局「相手局のコールサイン 自局のコールサイン 信号レベル」→AB局で「73」の交換。(この時点で交信成立のポップアップ画面が二つほど登場)
といった主な流れです。コンテスト等の場面では更に短縮されたやり取りもある様子ですが、まだ関わっていません。
このやり取りは自動で生成されます。また、相手側がデコードに失敗した場合は何度も同じメッセージが繰り返されます。何処で諦めるかは本人次第でしょうか。詳しい解説は自分も出来ませんので、他サイトにて。
(追記)交信前にはワイドグラフ上で空いている周波数を数分間ワッチして「Tx」に選ぶようにしましょう。他の局のトーンと被らないので迷惑率は減りますし、自局のピックアップ率も上がるハズです。
また、送信時はSWRや送信出力、ALCの振れの確認もお忘れなく。下手をするとファイナルが飛びます。自分の場合はリグの背面にあるヒートシンクを時々触って、無理が無いか確認しています。(冷却ファンの稼働音でだいたいは解りますが)
ALCはメーターが極力振れない状態が、綺麗なトーンを送り出す様です。
【トラブル】
最新バージョンのWSJTをインストールした後、交信中にソフトが二度ほど途中で落ちてしまいました。
今時珍しい症状なのですが、相手局は幾度も同じメッセージを送っていたと思います。しかし、こちらはPCの再起動をしなければソフトが立ち上がらず、復帰には数分掛かりました。本当に失礼な事をしてしまったと思いますが、故意ではありませんし。
こういった現象は相手局でも起こり得るワケで、それに対して一々怒っていてはダメだと思います。相手も当然故意では無いハズで。
実際に、自分も同じ局との交信で幾度もそれを喰らっています。まぁPCが健全な状態で無いと厳しいとは思いますし、PCのスペックが低いと、デコードの設定も変更しないとまともに動作しないらしく。
また、FT8の送信時は常にトーン信号を出しているので、送信機のファイナルも負荷が掛かりやすいと思います。SSBなのに、まるでFMやAM変調的に送信出力はほとんど一定で。
あと、トラブルという程では無いのですが、2mのFT8で全く受信出来なくて、リグが壊れているのかな?と勘違いしたことが。
原因は「WSJT-X」の2mの設定がデフォルトでは国内向けの周波数では無かったからでした。同様に430MHzはデフォルトの設定さえ無く、自分で最初から設定する必要がありました。
実際の運用はもっともっと知識が必要だと思いますが、これ以上の長文は避けたく、この範囲にしておきました。例えば、CQに応えた局の交信が終わり、どうしてもその局と交信した場合に相手局のコールサインを呼んで失礼にならないのか?とかは自分も解っておらず。
ともかく、イメージトレーニング的な記事の範囲で。
【便利なサービス】
会員登録不要で利用出来る便利なサービスがあります。
自分の電波が地図上で何処まで飛んでくれたのか教えてくれるサービスです。pskreporterです。
これにはかなり感動しました。極端な話、QSOが成立しなくても、何処まで飛んでいたのか分かれば、それで満足出来てしまったり。
デジタル通信だから可能になったサービスでもあります。(音声通信ですと、コンピューターが言葉を文字化するのは誤字率高いでしょうし)
届いた信号強度まで表示してくれるので、送信条件を色々と変更して、どんな違いが現れるのかとか、実験のやり甲斐もあり。
FT8の通信ソフトがインターネット接続された局から送受信状況を伝えている故のサービスです。
知りたかったのはコレだ!と思えるサービスです。
【QSLカードやログの管理】
FT8のソフトのフォルダ内に、過去に交信が成立したデータ(.adi)が全て収まっています。
このファイルをQRZ.com、eQSL、LoTWといったサイトに手動でアップロードすれば、カードの発行やログの追加が完了します。尚、LoTWについては専用ソフト「TQSL」のインストールが必要です(使用方法についてはこちらにて)。
勿論複数の交信分のデータも一気に登録出来ますし、重複したデータは基本的に外してくれます。
フィールド運用でインターネットに接続できない環境でも、帰宅後に一気にアップロードとか可能です。
【その他】
便利ソフトJTAlertの導入で、補助画面みたいなのが現れます。
このソフトを起動すれば、FT8のソフトも自動で起動してくれますし、このソフトを停止すればFT8のソフトも自動で停止してくれます。
補助画面にはネットに繋がっていれば相手の情報等を色々と表示してくれたりです。
これらについては、また何かの機会で解説したいです。(自分も現時点で理解しきっていません)
恐らく、更に自動化出来そうな機能も持っているのだと思います。
ここまで綴った内容は僅かな期間の経験則ですので、勘違いは大いに含まれているかもです。ご指摘あらば早めに訂正する予定です。
運用ルールの変更等も今後あり得るので、自分は書籍に頼らず、なるべく新し目のネット上の記事でここまで辿り着いた次第です。
【追記】
アマチュア無線のデジタル運用については、局面の変更申請が以前より遥かに楽になりましたし、無線機にUSB端子が付いていて、PCもソコソコ利用出来る方でしたら、FT8を使わないのは勿体ないと思っています。(無線機にUSB端子が付いているだけで、PCとの接続もソフトの設定もかなり楽だと思います)
また、FT8を試しに受信だけしてみたいのでしたら、古い機種であってもオーディオケーブルを無線機とPCに繋げるだけで接続は完了です。(ソフト側で最低限の設定は必要ですが)
あのピーヒャラ音が初めて文字に変換されたときは、けっこうな感動がありました。そして、こんなに遠くの局が受信できることへの驚きと。
ちなみに、無線機のスピーカー音をノートPC内蔵のマイクで拾うだけでもデコードは可能でした。(オーディオ特性によって拾えるトーンは限られると思いますが)
総務省のネットサービスで自分は申請しましたが、2021年12月の時点では3週間で審査完了でした。申請内容は基本的に一行の文字を追加のみで。
その間は上記の環境を整えたり、受信に慣れたり、待つには丁度良い期間かも知れません。
使う使わないは別として、興味を持った時点で申請するべきにも思います。お金も掛かりませんから。
FT8を毛嫌いする方も実際に多いのですけれど、食わず嫌いは何事も良くなく。まずは使ってみてからの判断かと。(環境を整えるまでは現時点でそれなりの努力が必要ですけれど)
特にパソコンの操作に不慣れな高齢者の方には敷居が当初は高い様子です。
既に運用をされているフレンド局やローカル局さんの助けを借りるのが重要かも知れません。
自分も七十代のローカル局さんをかなりフォローしました。それでも三日も使い続ければ、あとは慣れだけで何とかなると思います。
コメント
[…] 追記: FT-857での送受信関連の最終設定はこちらの「リグとの接続」にまとめました。 […]