二日前の日曜日のことですが、夕刻から柴又音楽祭というイベントが地元の帝釈天さんで開催されていました。
TwitterかFacebookで事前に知っていたイベント、無料というのも手伝い伺ってみることに。
18時からの開演、15分くらい前には現着していました。まだ、リハーサルとか音合わせの最中でした。
舞台は柴又帝釈天の本殿から右に伸びるアーチ形の渡り廊下。その手前に折り畳み椅子の客席。
客席は空きが十分に残っていたので、隅の椅子に腰掛けて。そこへ届く音が意外にもけっこうしっかりした音でした。
エレピで音合わせする女性のアーティストさんは「低音をもう少し上げて」とか。
桑田佳祐さんもそうらしいのですが、コンサートに観客として伺うにしても、照明の配置とか数とかをチェックしてしまうそうなんです。
同業者として仕方ないのかも知れませんが、素敵な本番になるとその演奏に轢きづり込まれるか否かが重要なのかなぁと。
パンフレットでは四名のアーティストが参加とのことでした。本番は四組が順番に演奏される流れでした。
最初は女性の歌い手さん。某公共放送の子供向け教育番組に登場しそうな明るく元気な方でした。
御自身で作詞作曲もされているそう。伴奏はカラオケでしたが、かなりしっかりしたアレンジは曲の盛り上がりも意識していて。
ギター一本のフォーク歌手では演出できない音の厚みというか重なりというか。
次の曲辺りだったかで、アーティストさんは手拍子を求めていました。
この手拍子がイントロの裏拍子から始まりまして。
たまたま隣の椅子に腰掛けれていたお婆ちゃんも手拍子で応援を始めたのですが、これが微妙にズレてきまして。
踏切の遮断機というのは入り口側と出口側にあるのが普通で、あれは何故かチンチン鳴る音が微妙にズレるものです。
お婆ちゃんの手拍子はどうにも表拍に導かれるようで、気付くと慌てて裏拍に戻していて。それの繰り返しで。
歌を聴いているというよりは、目の前のステージで明るく元気に歌うお孫さんくらい若い女性を一生懸命応援している感。
歌ももちろん素敵だったのですが、頑張って応援しているお婆ちゃんがまた素敵だったんです。凄い一体感。
次のアーティストさんはエレピのみの演奏でした。
この方もミスタッチが無い演奏で、上手いもんだなぁと。カラオケ無しのピアノ一本でダイナミックな演奏で。
ラストの一曲は「男はつらいよ」のテーマだったのですが、どんなアレンジをされるのかなぁと。
これがまた見事でした。ご本人も一ヶ月くらいアレンジに費やしたとの前置きで。
代理コードとかも使っていたのかも知れません。ともかく、メロディックでドラマティックで。
あれは見事なバラードでした。
三人目のアーティストさんが登場された辺りで、自分は次の予定がありまして。
カーリーヘアーの歌い手さんとピアノの伴奏。ここまでで自分が一番好みな音が始まったものの、その一曲目を聴きながら帝釈天の参道をトボトボ。
背中から生演奏の音がしっかり聴こえてきて、これがまた何だかあの参道に響くドラマのようでした。
最後までちゃんと聴きたかったです。
今回は第一回の音楽祭だったとのこと。自分が去る場面では境内が老若男女で溢れていて、皆さん秋の夜長をしっとり楽しんでいた様子でした。
昼間は雨も降っていた中、それにはやられず半袖で丁度良い気候。折り畳み椅子の下には蚊取り線香もしっかり。
次回は最後までちゃんと聴きたく、また楽しみにしております。
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