難局な南極

昨日の夕刻、イップクしようとベランダへ出てみたところ、ローカル局さんが歩道でうちのアンテナを見上げていました。
台風の被害が無かったのか確認に着た様子でした。
新しい無線機を最近購入されたそうで「それ、見せてくださいよ」とご自宅へ伺ってみることに。

ICOM社のIC-7300というリグがシャックに鎮座していました。
FT8の設定で色々とハマっていたそうです。パソコン周りの設定がよく分からなかったそうで。
だったら一言声掛けてくれれば良かったのに。(だからさっき来たのかもですが)

自分より二周り近く年上のローカル局さんには、パソコンの設定関係が優しくない様子でした。
その代わり、無線の技術的な部分は自分なんかより良く理解されていて。ローカル局さんは元々電気工事屋さんだったので、うちのアンテナ周りの資材も色々と提供してくれたりアドバイス頂けたり。
お互い不得意な分野を補完しつつ、いい感じでレベルアップしてこれた関係だったと思っています。
立派なリグが二台揃ったローカル局さん、以前から課題だったPCの新調もいよいよ必要になったので、機種の選定も手伝ってあげたりでした。
御本人が選択された機種はコストパフォーマンスも良く「これなら背中押せます」との流れに。納期も二週間くらいでしたし。

二週間後にタイミングが合えば、PCの設定類で自分も手伝ってあげたいところですが、どうなるのか。自分も何かと瀬戸際でして。
まぁ、上手く設定された後の動きはローカル局さんも十分使い慣れているし、そこまでは辿り着けそうなノウハウもこの10ヶ月で身に付かれた様にも思えます。
運転に慣れていて教習所に通うようなものです。

ローカル局さんはNanoVNAも酷使されていました。筐体は既にボロボロです。
元々はV/UHFのアナログ通信しかしていなかった方ですし、デジタルなFT8を紹介したのは自分で。
オペレーションに慣れたら、英語なんて知らなくとも海外と同じように交信出来るのだからとHFの紹介もしてみたりでした。
自宅のチンケな無線機とアンテナで遠くの海外とやり取りするのも観てもらったり。
ローカル局さんもそれで火が付いた様です。

立派なタワーにHFの立派なアンテナを上げている現在のローカル局さんです。
あんな大きなアンテナも自作されつつ、最新の測定器で色々と試しつつ。
そして、先ほど電波の到達をチェックしてみたところ、南極にも届いていました。

これは凄いです。我が家の設備では絶対に無理。
まだ交信まで至っていないようですが、射程距離に入っています。
我が家からは聴こえもしない南極です。

ローカル局さんは我が家から40mしか離れていないので、どちらかが電波を出したら潰し合いの関係でもあります。低めの周波数の波長よりも短い距離です。
送信に気付いたら、互いに一歩譲っていました。
ともかく、ここまで切磋琢磨出来てきた10ヶ月でした。
これが何だか嬉しく。

特にアマチュア無線ですと、距離の近過ぎるローカル局とはトラブルになることも少なくない様です。
そして、ここに引越してきてやはり良かったと思えます。

コメント