カルメン

ビゼーの傑作「カルメン」が、幼少期から耳にこびり付いています。
兄が市の合唱団に所属していて、クラシックコンサートのチケットを入手しやすかったのもあり、当時は生演奏を聴ける機会が多く。
そんな中で、たまたま観たカルメンが衝撃的でした。

日本語訳で上映されたそれは、かなり無理のある歌詞で、大人の恋愛はこんなに露骨なセリフなのか?と驚いてしまったり。
特に「好きなの!」と何度も絶叫する辺りが。
トラウマとまでは言いませんが、なんじゃこりゃ?でした。
演じる方も聴く方も、コレの何処が面白いのか不思議でしょうがなく。

それから十年以上経ち、バブルの時代。
この頃のCMはドラマティックな映像が多かった感です。六本木のミツワ自動車のCMは特にインパクトありました。
当時はポルシェの正規代理店で、そのCMの映像は美しく、音楽はカルメン。
日本語訳されていないホンモノのカルメンは、なんとイカしたものかと。
ミツワ自動車のショールームに伺ったことがあったのですが、車の展示の仕方からいってセンスがありました。
車の後方下には大きな鏡が設置されていて「ここにエンジンがあるんだ」と主張していて。
他車では見たことの無い表現方法でした。ともかく、誰の真似でも無いオリジナル感でした。

更に十数年経ち、クラシック畑の歌い手さんとお話出来る機会がありました。
自分はオペラに詳しくなかったものの、幼少期のカルメンのエピソードを伝えてみたところ。
無理矢理日本語にした歌は、実際に無理なのが少なくなく、演ずる方も笑ってしまうことがあるそうで。
勿論、本番で笑ってしまう事は無いのでしょうけれど、プロでもそうなんだなぁと。

演奏に限らず、タイトルの邦題も無理がある作品は少なくなく。
フランク・ザッパの邦題については、相当イカれています。

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