誤配線

以前に製作したFT-857用のDATAケーブルが誤配線でした。

どうりで、シグナルが小さかったワケです。配線の組み直しは逆にシグナルが大き過ぎて困ったほどです。
誤配線だったのはDATA OUT端子。9600bpsと1200bpsの二種類のDATA OUT端子があるのですが、自分は9600の方をそれまで使用していました。
しかし、FT-857のマニュアル上はDATA通信でSSBを使用する場合は1200を使う旨、目立たない表記が。

ことのキッカケは、FT-817のフィールド運用向けにCATケーブルを購入した辺りから始まります。
注文から十日ほど経った昨日、CATケーブルが届きまして。フィールド運用で持ち出すノートPCにはCOMポートが無いのでUSBで繋ぐ必要があり。
CATケーブルが届いたところで、実際にFT-817とノートPCを接続し、制御できることも確認しました。
そして、しばらく前にFT-817用に製作したDATAケーブルを用いたところ、ノートPC側は何も受信出来ず。
試しにFT-857を接続したところ、問題無く動作しました。兄弟機種であっても。
そこで、仕様を確認したところ、FT8で仕様する場合のピンアサインは1200bpsのDATA OUTを使い様な海外の記事を見つけまして。
まさかと思ってDATAケーブルの配線を変更したところ、問題はあっさりと片付きました。

FT-857用で過去に製作したDATAケーブルも誤配線の疑いがあったので、サッと手直ししたところ、こちらも抱えていたゲイン不足の問題が解決しました。
ワイドグラフ上のノイズも一気に減りまして、S/N比も良好となり、微弱な信号も見つけやすくなりました。
FT-857では辛うじて使えていたDATAケーブルはFT-817では使用出来ず、やはり仕様が何か異なる様子です。
それにしても、こんな状態で三ヵ月も使っていたんだなぁと。

FT-857の方はゲイン不足やノイズ対策を兼ねて、高価なオーディオインターフェース経由でPCに繋げていたのですが、その必要も無くなりました。
PCのオーディオカードに直付けしようと思ったものの、ゲインが高過ぎて、PC上の音量をゼロにしてもメーターは高過ぎるレベル。減衰機が無いと話になりません。
仕方ないので、安い方の小さなオーディオインターフェース経由での接続に変更しました。

FT-817をフィールド運用しようと思わなければ、恥ずかしいことに一生気が付かなかった誤配線だったかも知れません。
FT-857では、それでも使えてしまっていたので。
857や817の開発段階ではFT8など存在していませんでしたし、マニュアル上でもそれに付随した技術情報はサラッと一行で構わなかったのでしょう。
しかし、これは今や重要な部分で、FT8といったSSBを用いたデータ通信向けに2頁くらい割いても足りない時代になってしまった感です。

やはり、最初からUSB端子を持ったリグは、そんな点で楽だと思います。誤配線が無い分。
CAT端子とDATA端子を持つ一昔前のリグはまだ救われている方なのですが、こういったミスが生まれがちで。
逆にそこら辺の端子を一切持たず、オーディオ出力とマイク信号を接続するだけの古い機種の方が、分かりやすいかもで。
この接続で古いリグを使われている方も実際にいらっしゃる様子です。FT8の運用中に周波数変動が大きめな信号を見掛けると、このパターンなのかな?と勝手な想像が膨らみがちです。巨大なバリコンのVFOを使っているのかなぁと。

コメント

  1. […] 更に追記: 後日、誤配線が判明。 […]