マグネシウム洗剤(その2)

前回の記事に引き続き、マグネシウム洗剤について科学的な検証を。
Twitterで検索したところ、洗剤等の研究をされている方の記事が参考になりました。
洗剤いらずの洗剤!?【洗濯マグちゃん】大検証!!洗浄メカニズムや実際の洗浄力・安全性は?その①
洗剤いらずの洗剤!?【洗濯マグちゃん】大検証!!洗浄メカニズムや実際の洗浄力・安全性は?その②

特に臭いの元となりそうなタンパク質系の汚れに対して、マグネシウム洗剤は効果が感じられそうでした。恐らく、マグネシウムが水道水をアルカリ性にするからなんだろうなぁと思っていました。
タライに水道水とマグネシウムペレットを入れて半日放置した後、自宅の安いpH計で測ったところ、pHは水道水の7.2から8.2(海水のpHレベル)に上昇した程度でした。これだけでそんなに洗浄力が向上するとも思えず(キャリブレーションしていないので誤差はありそうですけれど、比較にはなるかと)。
pH計は過去に園芸用で入手したモノで、久し振りに引っ張り出したところ電池切れで百均まで伺ったり。LR44という小さなボタン電池が中途半端に3つ必要でした。

研究をされている方の記事上ではマグネシウムの「還元漂白剤」な作用に注目されておりました。成程なぁと。
そして、マグネシウムのリスクについても綴られていました。高濃度のマグネシウムの危険性について。

マグネシウムは土の中にも含まれていますし、園芸で利用される苦土石灰にも含まれています。園芸用のは酸性に傾いた土壌をアルカリ性の苦土石灰で中性にする用途です。
普段口にしている野菜にも含まれていそうですし、元々自然界に存在するモノなので、危険性は低いかと(個人的に)思っています。
ただ、どんな原子や分子でも純度が高くなると独特の特徴を持つことは確かにあるなぁと。
水にしても、洗浄や化学の実験で利用される超純水は「そのまま呑むと危険」とも言われています(化学系の都市伝説なのか謎)。自分はちなみにアフリカに化学系の分析装置を納めに行った際に安全な飲料水が確保できず、手元にあった超純水を呑んでいます(害は無かった様です)。
補足ですが、飲料用に適している水道水は純粋な水では無くフッ素や塩素等、様々な物質が含まれています。
過去に読んだ文章の中で気になったのは「崩壊前のソ連は科学にも力を入れていたので、特定の金属の純度を上げるために一生を費やす科学者も居た」でした。

特殊な環境ではターゲットの純度や濃度を上げることは可能でしょうけれど、一般的な利用でのマグネシウム洗剤は、さほど問題無さそうに思えます。
純度や濃度に関わらず、塩にしても人が多量摂取したら危険ですし、全く摂取しなくても危険ですし。
僅かでも体内に蓄積されたら危険な水銀とかなら別問題ですけれど。マグネシウムは食料にも含まれているので、そこまでの危険は無さそうかなぁと。

人為的に作られた化学物質で、後から環境問題に繋がった類は既に色々とあります。PCBとか洗浄で重宝されたジクロロメタンとか。
少なくとも、そんなのと同類では無さそうかと思っています。

本日は上記の半日放置したマグネシウムなお水で一番臭そうな靴の中敷きを洗ってみました。これも効果が気になるところです。臭いは無かったものの、これを履くと爪先がベトベトになりがちで。
分かりやすく公平で再現性のある環境を構築したり比較するのは、案外難しいんだなぁな二日間でした。

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