一言足りない説明

お昼前にたまたま観ていたテレビで「親子で楽しむ電子工作」のような番組が。
どんなものかと観ていたところ、LEDをボタン電池に直結して発光させるという実験が。試しているのはまだ小さな子供達。
番組内で注意の説明も少しはあるかな?と思っていたのですが、何も無し。
これは頂けないなぁと。

電子回路の設計を少しでも経験したことがある人は同じ思いで番組を観ていたようで、Twitterでも同様の感想が。
誰でも小学生の頃に豆電球を乾電池に直結して発光させる実験はやっていたと思います。今回のLEDの発光も似てはいるのですが、動作原理が全く別です。

一般の方への説明はちょっと難しいのですが、豆電球というのは電球そのものがそれなりの抵抗成分を持っているハズで、乾電池を直結しても大した電流は流れません。
対して、一般的なLEDはほとんど抵抗成分を持っていないので、乾電池を直結したら大電流が流れて、下手すると一瞬でLEDが焦げます。焦げるといっても大爆発的な部類では勿論無いですが。
LEDを点灯させる最も単純な回路でも、その辺は意識して設計されていて回路の何処かには抵抗かCRD(定電流素子)が入っているものです。
今回のテレビ放映では、定電流素子が一体化したLEDを使っていたのかも知れません。

それを知らずにテキトーに材料だけ集めて試すのは、ちょっと危ないかなぁと。極端な話、電池をショートさせるのと変わらないことをやっているのですし、電池そのものも熱を持ってしまいそうで。
番組のHomepageでは追記でも注意事項を綴るべきかなと。放送局側は裏方で技術の専門職が沢山いらっしゃるでしょうし、電気電子の技術検証は放映前でも楽に出来るかと思うのですが。
電子レンジで卵料理を試した番組で、視聴者が試したら卵が爆発してレンジの中が汚れてしまった件とか以前にありましたし。

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