もつ煮込み

今日は久し振りに単車を洗車。
普段は車体にカバーを掛けているので、エッジの部分が擦れて汚れがちでした。
メラミンスポンジで根気よく擦ったところ、ほぼ汚れはオチ。
あと、シートのカビ落とし。
これはアルカリ性の洗剤でかなり落ちました。しかし、根が深い様で完璧には落ちずで。
それでも全体的にはピカピカになり、納得の出来でした。
コーティングもしようと思ったのですが、その必要は無さそうでした。

その後にお腹が減り、あれを作ろうと。
最近、死ぬほど食べてみたい料理を自作する機会が多く。
レシピを観たところ、それほど難しくも無さそうで。
先日作ったプリンは砂糖を入れ過ぎて失敗気味でしたが、こんなに簡単に作れるんだなぁと。
コンビニで買うより、外食するより圧倒的に安く大盛。

そして、本日はもつ煮込みを作ってみまして。
いつものスーパーへ伺ってみると、もつ肉は結構いい値段でした。
ホルモン系は元々捨てられる肉のイメージだったので、もっと安いものだと思っていました。
念のため、普段あまり利用しない別のスーパーへ伺ったところ、ここも同様に高価でした。
しかし、賞味期限の近いパックが半額で。
これは買うしかない。

半切りの大根も安く入手。一人暮らしで丸ごと一本は使い切れずで。
コンニャクとニンジンは自宅にあったので、あとは調理するだけ。

大根とコンニャクは別の鍋で下茹で。
もつ肉は既にボイル済みなので、ニンジンと一緒に茹で。
しかし、ここで問題が。自宅にある一番大きな鍋でも全てが収まりそうも無く。
これまでも、このミスは幾度が犯しがちでした。

今回は結果的にギリギリ収まったものの、スープに使った水はレシピの半分以下で。
出来上がったもつ煮込みは美味し過ぎました。
材料代は五百円も掛かっておらず。居酒屋で頂いたら、これだけの量であれば二千円以上するでしょう。
しかし、作りたてのもつ煮込みは味の深みが無く。自分の好きなのはもっと癖のある味で。

映画「居酒屋兆治」でのワンシーンを思い出しました。
うろ覚えなので、本当にそうだったのか自信は無いのですが。
店主役の高倉健さんが、あまりに不愉快な客を成敗してしまい、刑務所に送られることに。
お店は当分閉める流れとなったのですが、お手伝いさんには「もつ鍋だけは毎日火を通すように」とお願いしていて。
それくらい、大事な料理なんだなぁと。
それくらい時間を掛けないと、あの美味しさは表現できないのかもと思った本日です。

明日は焼き豆腐と長ネギも合わせてみようかと。
一晩置いた持つ煮込み、ちょっとは深みが出るかな?

しかし、持つ煮込みは雰囲気も大切で。
数年前に友人と伺った御徒町のガード下な「大統領」は素晴らしい雰囲気でした。
これぞ日本という感じで。
大学生時代は田町駅の階段を降りたところに立ち食いの飲み屋があり、港湾労働者向けな価格設定だったものの、もつ鍋は飛び切り美味しく。
学生の間でも評判で、幾度も箸をつついたものでした。
しかし、芝浦方面の再開発で現在は全く特徴の無い風景に溶けてしまい。
あの小汚い店が何処かで再開しているとも思えずです。

真偽不明ですが、松任谷由実さんの代表曲な「卒業写真」で題材になった学生は、我が母校だそうです。
いまでも残っているのか存じませんが、松任谷さんが所属していたアルファレコードが田町の芝浦側にありまして。
自分の時代もそうでしたが、見た目の冴えない見た目をあまり気にしない理系の学生が通うルートで、あんな切なく美しい歌詞が生まれたんだなぁと。
もしかしたら、慶應義塾がある三田側の景色だったのかもと思ったり。
しかし、確かに人混みに流されていたよなぁと。

自分がいま暮らしている柴又も、都心からの途中駅には昔ながらの情景が残っていました。
特にセンベロな聖地の立石辺りは昭和ノスタルジックそのもので。
あそこも再開発の途中だそうです。
昭和レトロがもてはやされるこの時代でもありますし、少しは大切な何かを残してほしいものです。

地方に比べて東京はまだ景気が良いそうで。
なので暮らしている東京なのですが、昭和の時代に比べると特徴の薄い小綺麗な街だらけになってしまったなぁと。
自分としては逆に場末感の漂う情景が好きだったりでして。
だいたいもって、お洒落な街に自分は興味無くなった次第ですし、そこで居心地が良くなくもあり。
街に溶け込めないオッサンでして。

懐古主義は良くないと思うのですが、歳を喰った自分はどうにも懐古主義っぽく。
若い方々には昭和の何かが新鮮に映る様です。
リアルタイムの昭和の終わりを経験していた自分は、案外幸せな時代を経験していたんだなぁと。
インターネットもスマホも無い不便な時代ではありましたが、味はあったなぁと。

コメント

  1. ルノワールS藤 より:

    煮込み料理は火を止めてからのほうが味が染み込むので、気長に作るしかないよね。
    俺が自宅で作る時は、ガス代がもったいないから、保温なべを使っている。
    置いておくだけで弱火状態を保ってくれるので、優秀な一品。普段から煮込み系を多く作るのなら、オススメです。

    「居酒屋兆治」の件のシーンはたしか、自白を迫る刑事(小林稔侍)に健さんが放ったひと言だった。稔侍、激怒w
    同作では、タチの悪い客(伊丹十三)が店で難癖を付けて、カウンターの大鍋にあるモツ煮込みの中に、自分が使っていた割り箸を突き刺す場面があったけど、作る側の大変さを知っている自分としては、嘆かわしいシーンだったなあ。

    ところで「大統領」のモツ煮込みは、馬肉で作られているらしい。確証は無いけれど。

    • SUKIYAKI より:

      二日目の煮込みは更に美味しくなってたよ。
      しかし、作り過ぎた様でちょっと飽きてきてしまい。

      居酒屋兆治を観たのは恐ろしく前で、ストーリーをほとんど忘れちゃってて。自分が高校生くらいの頃だったかな。
      小松政夫がいい演技をしていて、ちょっと驚いたりした、
      当時は健さんの良さをいま一つ理解していなかったのかも。蔵田君が大ファンだった記憶。

      あと大統領、確かに馬肉だった。
      雰囲気含めて美味しかったよネ。
      隣りの餃子屋さんはかれこれ35年以上利用してるよ。