猫侮れず

数日前のこと、マンション裏の出入口を開けたところ、いつもの野良猫がニャーと挨拶。
絶対に相手してくれない野良なのですが、今日はどうしたことか。
出入口の外は細い歩道で、マンションの住民が誰かしら餌を与えています。
餌をくれる住民にはニャーニャーと煩い野良なのですが、餌を与えたことの無い自分は全く無視されてしまい。
そして近寄れば逃げる。

しばらくすると、住民のお姉さんが出入口に。野良の餌やりらしく、野良はニャーニャーとやかましく。
さっき野良がニャーと鳴いたのは、3階の部屋のドアを出た際に野良が姉さんに気付いたらしいからでした。この位置からはマンション各フロアの通路が観えるので、野良は餌をくれる住民がどの部屋なのか知っているそうです。
40世帯くらいあるマンションで、住民は100人は暮らしていそうなのですが、カモになる人は解っているらしく。
自分よりも住民に詳しい野良でした。

猫の頭の良さには驚かせれる場面が時々あり。
スマホが普及してからは、Youtubeに猫の動画を公開してくれる方も多く。
特に感心してしまうのが人の赤ちゃんの見張り役な猫です。

普段気まぐれで呑気にしている猫が、住民の赤ちゃんを助ける場面は多いそうで。
敷地に現れた隣家の犬が赤ちゃんを襲おうとしたところ飼い猫が犬に体当たりして撃退したり、急な下り階段に繋がるドアを出ようとした赤ちゃんを、飼い猫が何とか阻止しようとしたり。
猫は自分より解っていない赤ん坊を気にかけているんだなぁと。

また、何も分かっていない人の赤ちゃんは猫を玩具の様に扱ってしまい、時には痛みを伴いそうなことも。
それでも怒りもせず赤ん坊に寄り添う猫。
怒っても仕方ない相手だと猫は理解していそうです。

昔実家で飼っていた猫は子猫を四匹産んだのですが、当初は子猫を触らせてくれず、手に取ると猛抗議でした。
親猫が外に出入り出来る様に窓を少し開けていたのは問題だった様で、ある日子猫が一匹居なくなってしまい。
恐らく野良の雄猫が誘拐してしまったのかと思われます。
子猫が一匹居なくなったことに気付いた母猫は、自分に対して猛抗議を。
いつも訴えてくる相手は何故か自分でしたが、疑われる筋合いは無く「俺じゃねーよ!」と追い返そうにも諦めず、仕方なくドアを閉めて別の部屋へ自分が逃げる羽目に。

四匹が三匹に減ったのは直ぐに気付いたので数の概念はあるんだなぁと。
これが十匹から九匹に減っても気付けるものなのか、ちょっと想像が膨らんでしまったり。

恐らく、将来的には猫や犬と会話出来る様なアプリが開発されると思います。
翻訳精度は不明なものの、生活に必要そうな最低限の遣り取りは可能になるかと。
アプリも色々と学習すれば精度も上がるような。
人でも、今の鳴き声が甘えているのだか威嚇しているのだかくらいは解りますし。
逆に人間の言葉をどうやって猫に伝えるのか、ちょっと面白そうです。流石にそれは無理かな?

昨夜から自分も野良に少しだけ餌遣りを始めています。
本日の時点で野良は既に「餌をくれる人」と認識している様子です。
慣れたら少しくらい触らせてほしいのですが、上記の姉さん曰く「触ろうとするとシャーって威嚇されちゃうの」だそうで。
ずっと餌を与え続けていても、そんなもんらしく。
「昔、人に余程酷い目にあったんじゃないかしら?」とも言っていました。
既に去勢されたマークが耳に残っているので、その時の思い出が余程悪かったのかな?

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