北海道の雪

帯広で暮らす身内が昨日は雪で大変だったそうです。
ニュースではその地域で停電も発生していたらしく。
北国の真冬に停電というのは、生死に関わる問題で。

今年の二月には千歳で一人暮らしの母の家も大雪で停電し、危ういところでした。
この時は、地元の便利屋さんが救出に入ったり、帯広の叔母が色々と手配してくれたり。
全く何も出来なかった自分が歯痒く。

北海道で身寄りも少ない高齢者が一軒家暮らしというのは、かなり危険に思えてしまい。
昔はこんなこと無かったよなぁと。

十年程前にFMラジオのCMで倉本聰さんが気候変動について語っていました。
倉本聰さんは「北の国から」の原作者で東京出身ではあるものの、北海道の暮らしには十分長く。
北海道の雪は元々パウダースノーで、握っても固まらず、雪合戦など出来ないレベルだったのが、この頃は湿った雪で固まってしまうそうで。
冬もこんな感じなのですが、夏は一般家庭でもエアコンが無いと過ごせない暑さになってしまい。
自分が暮らしていた高校生時代は、猛暑など無かった感です。特に湿度も低かった感で。

末期がんの母のお見舞いや葬儀で久し振りに訪れた今年の七月、北海道の夏は東京に比べて涼しかったものの、昔に比べて嫌な汗が溢れてしまい。
単に自分がオッサンになっただけとも思えず。
冬の大雪でもパウダースノーに救われた土地が重雪で雪かきも厳しくなったり、夏の過ごしやすさも失われた北海道。
気候変動が顕著に思われます。

昨日観掛けたニュース記事で、ちょっと考えさせられた話がありました。
過去数十年の世界の降雪記録で、日本がトップ3を占めていたそうです。日本の気候は独特だそうで。
炎天下のサハラ砂漠も凄いと思えるのですが、冬の日本の雪も大したものらしく。
この記事を綴っている時点で、自分の読んだ記事が見つからず、検索結果に近い記事がありました。

自分も1998年から二年ほど北海道に戻っていました。
夏の暑さに驚いたものの、二十年後の現在に比べるとまだマシでした。
冬の雪はまだパウダーだったものの、車を運転する身になって地吹雪というかホワイトアウトで死ぬかと思ったりで。
今現在は夏も冬も攻撃的な天候になってしまった感です。

ずっと暮らしている東京はどうかというと、冬はやはり寒いものの生死を分ける程でも無く。
夏は酷暑なものの、逃げ場は残されていたりです。
生前の母は事あるごとに「東京は地震が危ないから北海道に戻っておいで」と口癖にしていたものの、実家は四年前の大きな地震で洒落にならない事態でもありました。
タイミング的にたまたまここ数十年の東京の方が、安全というか暮らしやすいだけなのかも知れませんが。

高校時代のクラスメイトで優秀だった友人は90年代から気候変動について研究しています。
現在は大学の教授らしく、その道で今年の線状降水帯についてもニュース番組に登場したりでした。
起こるべくして起きたというか、新潟でも特別警報クラスの大雨はいつ起きてもおかしくないと思っていたので」とのことで。
識者というのは曖昧な言葉を使いがちですが、友人の場合は言葉数が少なくとも根拠ある断定系な言葉が昔から響いていた感です。
しかし、友人が暮らしている新潟は夏の大雨も酷いし、冬の降雪も酷いし。
それでも友人としては「東京は暮らし難かった」感だそうです。学生時代の我が家に泊まった際の思い出も、ロクなもんじゃ無かったかと思います。
ボロアパートで酷い暑さの一夜を過ごしたり、せっかく現代風なマンションで一泊したのに強盗傷害事件に巻き込まれたり。

老後は暮らしやすい気候の土地で過ごしたいと思う自分です。
冬でも比較的温暖な南房総辺りが良いのかな?と数十年思っていました。
この地域も数年前の大きな台風で、大変な状況に陥ったりで。

結局のところ、顔なじみも多い長年住み慣れた土地が一番暮らしやすいのかなぁと。
「ポツンと一軒家」の世界観も憧れではあるのですが、登場するほとんどは長年その土地に暮らしていた人ですし。
自分の場合は未だ海への憧れがあるものの、七年半暮らしている柴又が結局過ごしやすく。

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