あの地震から丁度四年

昨日は久し振りに叔母に電話しました。
実家に訪れているそうでして、状況はどんなものかと聴いてみたく。
メッセンジャーではちょっと素っ気ないやり取りになりがちだったのですが、声を聴いたらとても元気そうでした。
もしかしたら、この一年で一番元気な声だったかも知れません。
母の認知症発覚から葬儀終了までは、お互い「どうしようどうしよう」な場面もあったり、最期の一ヶ月は覚悟を決めた叔母が母の看病に付きっ切りで。それも病院では無く実家で。

だいたい、母の認知症を疑った自分でしたが、叔母は当初母を庇っていて。もしかして自分は母も叔母も敵に廻してしまったのかと思いつつも、何か説得力のある根拠を示せないかなぁと。
母は特に親しい身内と喧嘩しがちだったものの、そんな母を叔母はずっと庇い続けていて。
母とのメッセージのスクリーンショットを添付して、やっと納得頂けた様子でした。こりゃ加齢に伴うボケの範囲じゃないですよネと。

そして、昨日は胆振東部地震が四年前に発生した日でもありました。
叔母との電話ではこの話題にならなかったのですが、あの地震では色々とドラマがありました。
これも何かの縁がある日なのかも知れず、想いは捨ててさっさと実家を手放しちゃった方が気楽かとも思えて。
自分も名残惜しい部分はあるのですが、それは身内誰もが一緒で。まして、一番大変な役を果たしているさなか。

数ヵ月前に実家方面の中古住宅の価格を検索したところ、何故か二件の売りしか無く。
地元のBBSを確認したところ、実際に売り物件が極端に少なく、価格も跳ね上がっているそうで。その二件も最安値時代の数倍になっていました。
そんなご時世で手放せられれば、結構納得の行く価格で手放せるかなと安心していたのですが。

叔母の話では、お盆過ぎから売り物件の案件が急に増えたらしく、住宅を扱う会社も忙しかった様子で。
正直「これくらいにしかならないのか」と思いつつ、電話の後にYahoo!の住宅検索をしたところ、相変わらず二件の売りのみ。
そこで、何年かぶりでSUMOという住宅の専門サイトで検索してみたところ、50件以上の売りが。全く母数が異なりましたし、数ヵ月前がどうだったのか謎で。
これだけ母数が揃っていると、妥当な価格も暗算出来ます。
叔母に話を持ってきた不動産屋さんの提示は、十分妥当にも思えました。かなり頑張ってくれていたんだなぁと。

冬が訪れたら引越しもリフォームも楽じゃない凍り付く地域ですし、タイミング的にも早くスッキリした方が良いのかと思えたりでした。
母もこんなに荷物を抱え込む前に、庭も荒れてしまう前に、ミニマムな部屋に引越しておけば良かったのに。
ほんと、後先考えていなかったよなぁと。
だから周りが放っておけなかったとも思えるのですが。

こんな場面で相変わらず運転手役を頑張ってくれている同い年の息子さんにも頭上がりません。仕事も生活も大変だというのに。
叔母も息子さんも重荷の一つをサッサと手放して、少しはお気楽に近付いてほしいです。
今回の電話でも理屈と情のハザマな場面があったりでしたが、理屈ばかりに頼らない部分に人を信じられる優しさを感じたりでした。
四十九日後もちょっとした騒動を残した母、その存在感は半分笑いのネタになりつつあります。

人間臭い感覚が好きって、昭和生まれまでにしか通用しないのかな。損得勘定じゃなくて、自分が納得出来るかで。
平成以降の世代には笑わてしまいそうですが、昭和レトロの片隅に置いて頂けたら。
「仕方ないなぁ」って感覚、誰にでも許せるもんじゃなくて。

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