北海道から東京へ上京したばかりの頃、早稲田に通っていた兄の部屋に短期間居候させてもらっていました。
自分は大学に受かっていたものの、アルバイト先やアパートが見つかっておらず。
自分は早稲田の学生ではなかったものの、結果的に早稲田界隈の安いアパートで暮らすことに。
都心に近いのに安いアパートが多かったからです。まぁどれも狭くてボロいアパートばかりでしたが、初めて自分の部屋を持てる嬉しさは格別でした。
6帖で水洗トイレ付、高田馬場か大久保駅まで徒歩10分くらいで月3万円でした。
古いアパートだったものの、隣の一軒家で暮らすお婆ちゃんが厳しい人で、管理はしっかりしていました。
ただ、最初の夏の暑さには参りました。泊まりに来た友人も驚く暑さで。
エアコンの購入も検討したのですが、水で壁が劣化するから駄目との大家さんの一言。
厳し過ぎる大家さんが苦手で、短期で引越す居住者も少なく無かったです。
隣りのアパートは更に家賃が安かったそうです。トイレが共同だったので、タイミングによってはトイレ待ちの行列も。
そのアパートの住民が少々変わっていました。三十代の独身男性が何人も暮らしていて。
話によると司法浪人の方々だった様です。当時の司法試験は何度も浪人するのが当たり前だったらしく。
そこまでしても憧れの職業だったのは、弁護士になれば相当な年収が保証されたからの様で。
現在は試験制度が変わったらしく、受けられる回数も決まっていたような。
あの司法浪人の方々も、何処かのタイミングで受かっていなければ、その道は閉ざされてしまったのかな。
しかし、中には大学の在学中に試験にパスしてしまう方も居るそうで。これは自頭の違いなんだろうなぁと。
恐らく、天才に近い暗記力を持っていそうでもあります。自分の最も苦手な領域です。
皇族と結婚されて、ニューヨークで二度目の司法試験を受けられた方が、また落ちたらしいとのニュース記事が。
あちらの受験制度がどのようなものか自分は存じませんが、やはり難しそうです。特に英語に慣れていなければ話にならないんだろうなと。
合格率がどれくらいなのか検索したところ、日本もアメリカも40%くらいだそうです。
合格率だけで考えると、べらぼうに難しい試験というワケでは無さそうです。ただ、そもそも受けようと思う人が限られているのかも知れず。
兄が早稲田の第一文学部を受験した際は、倍率が40倍だったそうで、試験会場に訪れた兄は「この教室で受かるのは一人だけなんんだなぁ」と溜息を洩らしたそうで。
人生何度でもやり直しが効くと自分は思っています。
ただ、二十代の終わりまでには何か一つ成し遂げておくべきとも思っています。
自分は大学を出てから希望の仕事に就けて、それなりに成果を残しました。しかし、過労等々が原因で身体を壊し掛け、二十代の終わり頃に大きな会社から離れました。
皇族と結婚されたあの方は、既に30歳くらいでしょうか。その間に一度も地に足着いていなかったのは、一般人としてもちょっとなぁと。
幼少期に貧乏家庭で自分は育っていたので、特に結婚については安定収入が十分に見込めた後でしか考えられずでした。
その辺の考え方、自分はかなり厳しかった様で、結果的に適齢期を逃してしまい。
まぁ、元々結婚に対しての憧れも薄い方だったと思います。
自分の学生時代は親が共働きというのが少なかったのも影響していそうです。
ちゃんとした家庭は男の稼ぎだけで家族を養うイメージでした。昔は。
そんなワケで、自分の頭は古いのだと自覚もしています。
しかし、あの穴倉暮らしの司法浪人達を思い出してしまうと、今回のニュース記事は色々と考えさせられまして。
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