昨夜たまたま読んだ記事が微妙でした。
「AMよりFMのほうが音質がいいのはなぜ?/身のまわりのすごい技術大百科」という記事なのですが、子供がお父さんに質問した回答だったとしたら、許せる範囲の説明でした。
しかし、プロが書く文章としては何だかなぁと。
まず気になったのが「音波の周波数が電波の周波数に比べて、あまりにも小さい」との表現。
「周波数が小さい」という表現は他で観たことがありません。「周波数が低い」が一般的で。数値的には小さいのですけれど。
「電波の強いエネルギーに音波の弱いエネルギーを乗せた」様なことも伝えたくて、こんな中途半端な表現になってしまったのかなぁとも。
そもそも、周波数という切り口で説明するのは無理がありそうに思えます。
次に気になったのが「チャンネル」との表現。
ラジオ局の周波数が均等に割り付けられているのであれば「チャンネル」でも良いのかも知れません。
しかし、そんなことはありませんし、テレビの様に関東で「1チャンネルはNHK」といったチャンネル番号でラジオの放送局は割り当てられていません。
最初はスマホで斜め読みした記事でした。
違和感を覚えてTweetしたところ、思ったより反響がありました。
その後にPCで読み返したところ、部分的に妙だったのではなく、全般的に妙でした。
肝心の「FMのほうが高音質」な説明も曖昧に思えまして。煙に巻かれた感で、重要な部分がピンボケというか。字数制限があったとしても、上手い説明と思えずです。
「搬送波」といった専門用語を用いる必要があったのかも謎です。説明したい相手を選んでしまうというか。
そんな言葉を用いる前に、電波と音波の違いを軽く説明する必要があったのでは?と。
要の「振幅変調」「周波数変調」といった用語は外せないでしょうけれど。
あと、重箱の隅的な突っ込みですが「ラジオ放送には、FM放送とAM放送がある」との表現。この二つに限定して良いものなのか。
レアケースですが、昔はSSBの放送もあった記憶です。(うろ覚えですが)
SSBを受信出来るラジオの所有者はBCLのマニアかアマチュア無線家くらいで、どんな人がリスナーなのか不思議でしたが。
検索したところ、それらしき情報が見当たらなかったので、自分の記憶違いか、既に残っていない放送局なのかも知れませんが。
また、信号が弱い時や混信時はAMの方が聴き取りやすいメリットもさらっと入れてほしかったです。
ラジオのFM放送はVHF帯なので滅多に混信はしないのですが、夏場の異常伝送で遠くの局と混信することは稀にあります。
高速道で長距離の運転をしていたら、聴いていたラジオ局の信号が聴き取り難くなる現象があるのですが、FM放送の場合は信号が弱くなると極端に聴き取り難くなる傾向です。
なので、条件によってはAMの方が有利だったりします。
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