二桁コール

FT8をやっていると、遠くの様々な局の信号が届き、珍しいコールサインが聴こえてきたら反応しがちです。
逆に、いつでも繋がってしまうような近隣諸国のCQに自分から応答する機会はほとんど無くなってしまいました。
勿論、相手から呼ばれたら必ず応えるようにはしていますが。

しかし、国内でも別格のコールサインがあります。
JAの二桁コールです。戦後の混乱期辺りに発行された古いコールサインで、その後に再割り当て対象にもなっていない、疑いようのない超OMさんです。
コールサインの付与方法については、アイコムさんのサイトで詳しく説明されていました。
昭和27年から現在でも通用する方式になったそうです。西暦にして1952年。敗戦の七年後ですから、相当昔のことです。
仮に、その年にコールサインを頂いて、当時ハタチだったとしても70年前のことですから既に90歳。
数年間は二桁コールが発行されていたのかと思われますが、ともかく敬意を表するべきコールサイン。

そんな高齢の方が、最新のパソコンとソフトウエアを駆使してFT8で電波を出されているのが更に凄く。
普通の人ですと高齢になると進歩どころか退化してしまう方も少なくない中で、進歩的なままというのは素晴らしく。

うちの母は八十代前半にして認知症になってしまったのですが、そこに至る数年間は自分の脚で歩く機会も減り、様々な刺激も少なく、考える機会も減っていた様子です。
やはり、好奇心があれば人間は身体も脳も使うのかも知れません。好奇心が原動力で。

そんなワケで、二桁コールのOMさんを見掛けると、ついつい応答しがちです。
どんなバックボーンを抱えた人なんだろう?と検索もしがちです。

しかし、自分も考えてみたら最初のコールサインの取得から既に40年経っていました。
当時はアマチュア無線がちょっとしたブームでしたので、中学高校生のうちに免許を取得した方は少なく無かったです。
ただ、当時のコールサインをそのまま所有している人は、かなり少ないだろうなぁと。
二桁コールを守り続けてきた方は、やはり偉大だなぁと。

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