殴り合い

昨夜のこと、スーパーへ買い物に出掛けようと自転車で出かけたところ、自宅近くの路上で若者二人が小競り合い。
この時点では言い合いまででした。
「俺だって地元だ」とのセリフが響いていました。

買い物から戻ると、同じ場所で今度は乱闘状況。
止めに入る若者を含めて三人の体格は良く、闘う二人は格闘技の経験でもあるのか蹴りも殴りも本格的。
何処かのオバサンも止めに入っているのですが、全く相手にされず。
自転車のハンドルを握ったままの自分も止めに入ったものの、自転車ごとなぎ倒されそうな勢いでちっとも収まらず。

一旦部屋へ戻り買ってきた発泡酒を冷蔵庫へ入れ。
再び現場へ向かうと若者の一人が路上に倒れていました。
「大丈夫か?」一声かけると一応返事はあり。
そこへ何故か消防車だけやってきました。
決着はついたようですし、自分に出来ることは何もなく。

その後にパトカーや救急車もやってきて、サイレンの音で地域の住民も集まりだし。
普段は平和なこの住宅街、何故にまたこんなストリートファイトが。
無線機で状況を伝えるお巡りさんの言葉では、以前に居酒屋でトラブルになり、その決着をつける流れだったそう。

部屋に戻り、冷蔵庫から発泡酒を取り出しプルタブを開けると、泡が勢いよく噴出。
どうにも、先ほどの乱闘に関わったお陰で缶にもダメージがあった様子。
殴り合いの喧嘩を目にするのは数十年ぶりでしたが、やはり普通は関わらないだろうなぁと。

自分は若い頃に武道を習っていたので、感覚がちょっとズレているのかも知れず。
それよりも、元々無謀な性質だったのも理解しています。特に立場を利用した横柄な態度とか嫌悪感を覚えがちで。
しかし、自分も歳を喰ったもんだと、少し気の抜けた発泡酒をしんみり味わい。
昨夜のあの場面、殺気立った牛達に囲まれた山羊の様な自分でして。
なんじゃこりゃ。

観てみぬフリというのは最大の防御でもあったりです。こういった場面に限らず。
それがどうにも苦手というか、何も出来ぬと後悔の念がしばらく続いてしまい、それが嫌で。

どうにも、子供の頃に読んだ漱石の「坊ちゃん」の影響が濃いのか。
某社の入社前に受けた適性検査の結果、自分は山嵐や勝海舟な性格だったそうで。坊ちゃん本人や坂本龍馬もそれに近い性格らしいのですが、考えてばかりで行動になかなか移せないのが山嵐や勝海舟らしく。
漱石については「こころ」も身に染みていて、恋心にライバルが現れるとスッと譲ってしまう場面もあったなぁと。
あんなの読むべきじゃなかったのかもと時々思ったりです。

コメント