フランスのサッカー選手二人が、日本人に対して失礼な態度を取ったそうで、ここ数日ニュース記事が賑わっています。
個人的には「何を今更」な心境です。
十年近く前にJICAの技術支援でアフリカに伺ったときの事です。
経由地のフランスで一泊しました。パリの中心地からも遠くないシャルルドゴール空港と、近くのホテルを往復した程度の経験でしたが。
ホテルはまぁまぁ立派な部類だったと思います。しかし、そこの受付の姉さんがとても綺麗なのに塩対応。笑顔を一つも見せずにまるでマネキン。
某大学の教授とエンジニア二人での宿泊でしたが、翌朝の朝食の案内も塩対応。スカスカのレストランで隅っこの変なテーブルに案内されたり。
教授曰く「パリでの日本人の扱いはこんなもの」だそうで。フランス経由で何度もアフリカに伺っているそうですが、この土地では何も期待していないそうで。落胆することも無いそう。
自分も少しは海外を経験しています。プライベートや仕事を含めて、オランダ、ドイツ、ベルギー、アメリカの東西、タイランド。
しかし、どの国でも親切に扱われてきました。見た目は東洋人だから、少し差別されたかな?と思う場面もあったものの、日本人だと知ると扱いが変わったり。先人に感謝な場面は多かったです。
これが、パリでは全く通用しませんでした。
空港と近くのホテルしか経験していないので、パリの中心街やフランスの地方まで勿論分かりません。
しかし、そんな国の玄関でこんな扱いを他で経験したことは無く。
帰国時のルートでもシャルルドゴール空港で数時間余裕があったのですが、中心街まで伺う気持ちなど全く浮かばず。さっさと日本に帰りたいと。
空港でお土産を探す程度でした。手頃な価格な小物を色々とチェックしたものの、ほとんどの製品は「Made in china」でした。自分は中国に来たワケで無く、なんじゃこりゃ。
日本の空港のお土産屋さんもこんなものなのかな?(そうで無ければ良いのですが)
パリにはまぁ幻滅しました。
堺正章さんが大昔に主演したドラマ「天皇の料理番」の時代と大差無い感です。「お前の肌は何故そんなに黄色いんだ?」といった。
プライベートで都市部の旅行というのは、娯楽目当てがほとんどでしょうし、それで嫌な思いするなら訪れるべきでは無く。
片言のフランス語で挨拶だけでも出来たら対応が変わるとの説もあるようですが、あの教授はフランス語もソコソコ使えていました。
過去の仕事でオランダに三ヶ月滞在した際、ベルギーやドイツにも足を運ぶ機会がありました。
オランダやベルギーといった小国は、EU圏内で英語も使える能力を普通に持っていたりです。対して、フランスやドイツといった大国は自国の言葉しか使えなかったりです。
実際、オランダへ研修でやってきたフランス人は母国語しか使えず、コミュニケーションに皆さん苦しんでいました。出てくる単語も自分より遥かに少なく。
ドイツ人はそこまで酷くなかったですし、伺ったドイツでも嫌な思いは一度も無く、たまに登場するシュールな冗談が案外面白く。
ただ、日本にやってくるフランス人は陽気で友好的な方が多かったです。
学生時代に知り合った方も、下町で暮らしの頃に初春の餅つき大会に興味示したトラベラーも、笑顔にあふれていました。
少なくとも、アジアの原住民を尋ねに来たような対応では無かったです。
そんな自分でもフランスへの敬意はあります。憧れも。
映画でも、絵画でも、音楽でも、自動車でも。
表現力とか、美しさとか、自由さとか。
ただ、どれも作品であって、人では無く。
逆もしかりなのかなぁと。
日本の文化がフランスに影響やインパクトを与えた面はあった様子ですが、それもやはり作品であって。
国民性なのか分かりませんが、個人的にはドイツ人の方が好きでした。
ドイツとフランスは過去にドンパチやっていて、最後の大戦でドイツは敗戦国です。それでドイツが変わったのかも知れませんけれど、本質的な部分というのは、そんなに変わらないのかと思っています。
幕末以降の日本には異人さんが地方へも訪れる機会があったそうです。基本的には「はるばる遠くからやってきて」と人種問わずに歓迎が一般的だった様子ですし。たとえ、言葉が通じなくとも。
お洒落な日本の乙女はフランスとかパリとかに憧れる様子。
しかし、いざ現地に行ってみてどうだったのだか。
生臭くゴミも放置された路地裏とか、気にならなかったのか。
仕事で行く機会は自分もあるかも知れませんが、プライベートで行ってみようとは思えずです。
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