川甚さん

先週末、久し振りに訪れた地元の喫茶店で残念なお知らせが。
柴又で二百年以上続く鰻屋「川甚」さんが来月閉店するとのことで。
柴又には川魚の名店が何軒もあり、川甚さんが何れだったのかパッと思い出せず。

喫茶店には以前の勤務先の同僚と伺っていました。
その後は江戸川まで散歩に出ることに。
その途中の川の近くにあるのが川甚さんで。
「ここは漱石も文章に残したお店だったなぁ」と。

柴又に自分が引っ越してから既に五年以上経っているものの、地元で鰻を頂いたことが未だ無く。
いつか行くならどの店にしようか、しばらく前に職場の方に尋ねたばかりでした。
職場の方曰く「川千家が入りやすいし美味しいよ」と。
実際、川甚さんは敷居が高過ぎる雰囲気で。

週明けの大掃除の途中、職場の高齢な社長に河内屋さんが暖簾を下ろす旨伝えたところ、どうにも信じて貰えず。
「誰が言っていたんだ?」と。地元の喫茶店と伝えても説得力は足りなかった様子で、お昼休みに川甚さんのホームページのお知らせを自宅で印刷し、夕刻に社長に見て頂くことに。
「これ貰っていいか?」

翌日は今年の仕事の最終日、社長の朝のスピーチでも川甚さんの閉店について残念がられていました。
会社の新年会等で幾度も利用してきた川甚さんだったらしく。
前途の通り社長は高齢ではありますが、人徳を感じる人で同世代の親しい知人が会社に訪れる機会も多く。
職場で時々頂いていた菓子パンは、地元で有名なラムネ屋さんの社長のお土産だったのも最近知ったばかりでした。
下町の繋がりっぽくて、何とも素敵だなぁと。明神下での人の繋がりも素敵でしたが、柴又も負けてはおらず。
ただ、川甚さんの件はけっこう応えていた様子でもありました。伝えない方が良かったかな。。

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