Reminiscence

Reminiscence(レミニセンス)をWebで検索すると「レミニセンスとは記銘した直後よりも、一定時間が経ってからのほうがよく記憶を想起できることを表す」とのこと。
キザな雰囲気で自分は食わず嫌いだった山本達彦さんなのですが、社会人になったばかりの頃に仲良くなれた女性が山本達彦さん好きだったので、自分も聴くことに。
初期の代表アルバムの摩天楼ブルースや、当時発売されたばかりのライブ盤の演奏は案外良かったです。
そんな想い、自分もあるよなぁという歌詞や、大人っぽいジャズっぽくもある演奏。
その後、自分の車でも山本達彦さんの曲を流す機会は増えました。
ただ、自分には真似出来ないスマートさがちょっと自分らしくない雰囲気だなぁとも。憧れな振る舞いでもあるのですが。
話が飛ぶのですが、山本達彦さんは大学時代に安倍首相と同級生で、高校時代は渡辺香津美さんと同級生だったそうです。

それから十年ほど経った頃、全く別の職場で仲良くなれた女性と週末はドライブが楽しみでした。
名古屋のお嬢様大学を卒業した女性は文学部出身でした。自分より十歳も若い子だったものの、ジェネレーションギャップをあまり感じられず、逆にジェネレーションギャップを楽しめるくらいで。
冗談のセンスも似ていて、ちょっとした言葉遊びを楽しんだものでした。お嬢様大学出身なんて後から知った事ですし、そんな部分を自慢せず知性や知識を冗談に変換出来る振る舞いが素敵でした。

その女性、音楽にはあまり興味無かったのかも知れません。しかし、ある日車で流れるアルバムに「誰の曲?」と。
「山本達彦っていう昔流行った人。自分には真似出来なキザな唄ばかりなんだけど、共感出来る部分もあって」。
「このアルバム、貸して」。


君が空を飛ぶときは 僕は風になる
翼広げたら どこまでも連れて行くよ
僕が君の光なら 輝き続けて
寂しさに震えても 導いて行く

あの時、こう返したら良かったなぁなんて言葉があったりします。
あっけに取られて、咄嗟に返せなかった場面ばかりです。
そんなことより、あれはどういう意味だったのか?と気になったまま、十年後に理解したり。
今更、返しようも無く。呆れていた表情、仕方なかったと思います。

自分の誕生日も随分と近付いてきたなぁな昨夜、レミニセンスの意味を検索してしてしまい。

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