柴又は洪水に強いのか?

ここ数年、大雨による水害のニュースが暖かい季節に多く。自分が柴又に引越してきた五年前も、数十年に一度の水量が江戸川を襲っていました。
去年もけっこうな水量で、河川敷のグラウンドが水浸し。
結果的にどちらも決壊とはならなかったのですが、将来的にはどうなのかなぁ?と。

地名で云うと、柴又はかつて「嶋俣里」と呼ばれ、正倉院にもその資料が残っているそうです。川が溢れても島となって残った地域のようなイメージです(真偽不明ですが)。
江戸川から近い地域ではありますが、前方後円墳や柴又八幡神社、柴又帝釈天等の古い建物が残っているので、水害には元々強かったのかなぁと思っています。
弱ければこんなに重要なものを建てないと思われて。

ただ、江戸時代に治水工事が大々的にあったらしく、江戸川も利根川も元々の流れが変えられたそうで。当時は川が交通手段だったり物流手段だったり。
江戸川も十分に大きな川ですが、利根川の様な巨大な川の流れを変えたとは凄い事業規模です。
ですので、それ以前の水害の歴史とは単純に比較が出来ないのかも知れません。

この地域で現在でも有名な水害は1947年のカスリーン台風による被害です。当時の写真は色々と残っていますが、検索してみると柴又の被害な撮影は何故かほとんど残っていない様子です。文献で残っている程度で。
その後、治水工事が色々と進んだそうですが、どれだけ耐えられるかはその時が訪れてみないと分からないのかも知れません。
カスリーン台風については、柴又からかなり離れた利根川での決壊が引金だった様ですので、決壊現場から離れた地域からすると川の氾濫というよりも、陸から水が押し寄せてきた状況だったのかなぁとも。
こうなってしまうと、最寄り地域の治水対策だけでは対処不能なのかも知れません。
恐らく、江戸川がこの近辺で決壊する危険は無さそうにも思えます。
川から近いからとかいった問題では無さそうに思えてきました。

あと、カスリーン台風を教訓にしても足らない要素があるそうで。その後の高度成長期の地盤沈下で、土地が沈んだ地域が多いらしく。昔は二階の窓から近くの川が観えたのに、いつの間にか観えなくなった家庭とか地域によってあるらしく。
多くは工業用途の地下水くみ上げによる結果なのかなぁと思っています。柴又地域には大きな工場が無さそうですし、標高は当時と変わらないかと思っています。
ちゃんと調べていませんが、半世紀以上前はほとんどが畑だった柴又でして。
水害に弱い地域は過去の地名で分かりやすいといった話もよく聞きます。「谷、窪、沼」という地名は元々水の溜まりやすい地域だった等。ただ、それよりもこの半世紀で地盤沈下してしまった地域の方が恐ろしいかも知れません。前例が少ない分。

葛飾区による令和二年版のハザードマップを確認したところ、PDFの地図は拡大してもかなり読みやすかったです。
江戸川の堤防が決壊する二百年に一度の規模の大雨を想定した地図だそうです。自宅周辺は0.5~3.0mの浸水だそうです。
この幅が大雑把すぎます。0.5mですと自分のマンションは盛り土のお陰で無事かと思われるのですが、1.5mを超えたら床上くらいまではやられてしまいそうです。床置きにしているPCもNASも被害に遭うかと。
3.0mですと一階のこの部屋からの脱出も難しいかと思われます。寝てる間にやられたらかなり危なそうで。自分の部屋は引き戸な窓がキッチンにしか無いのですが、この小さな窓から脱出することになるのかな。押し戸は水圧で開かないかと。

話が飛ぶのですが、欧米の映画等で部屋に突入する場面ではドアが部屋側に開く作りが多いそうです。
逆に日本の住宅は外側に開くドアが普通で。洪水の時にこれだと水圧で開けられず、危ないよなぁと。車が水没した際もこれが原因でドアからの脱出は困難で。

〆の言葉がどうにも見つからず。
ともかく集合住宅の下の方のフロア暮らしでしたら、上のフロアで暮らす方々とは信頼関係が必要そうです。
真上のフロアで暮らすお婆ちゃんは、この時期我が家の庭のヒマワリの成長が楽しみらしく。花が咲いたら挨拶せねば。

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