世の中、白黒つかぬ世界や仕事があったりです。
例えば、秋葉原のエウリアンとかグレーゾーンかと思っています。あの仕事に就く女性はどんな想いで働いているんだろう?とか気になったり。
最近の振り込め詐欺の中には警官を装った女性も居たりするそうで。これに至ってはグレーゾーンでなく、真っ黒けな組織犯罪で。
自分の就いていた仕事(昨日の時点で過去形)がどうだったかというと、エンドユーザーにはブラックだったんだろうなぁと思います。
入社三日目の自分にお酒の席で社長も「うちはブラックだよ」と漏らしていましたが、今思うと「逃げるなら早い方が良いよ」という意味だったのかなぁとも思っています。
しばらく、どう解釈したら良いのかよく分からなかったです。
せめてグレーゾーンなレベルの会社にしてほしいという思いもあったのかなぁとも。
一番の問題は、会社が扱っていた製品にあったかと思います。業界では認可の必要な製品でしたが、突然煙を吐くような製品が市場にまだ残っています。普通なら全数リコールなのですが。
他にも突然停止してしまう生命維持装置とか。これに至っては過去に関係者も殺人罪の裁判に幾度か呼び出されていたそうです。
そして、その製品群の責任技術者に自分の名前が使われてしまったことです。責任者の登録には大学の卒業証書の原本が必要なのですが、それを求められた際にリスクの説明も何も無かったことです。
製品への連帯責任みたいなものなので、ちょっとそれは無いよなぁと。
既に他の問題も色々と綴りましたが、まともそうな社員は三人程度だった様子です。どれも他部署の入社一年未満の社員でした。上記の様な問題にはまだ気付いていないのかも知れません。
最終的に辞める決定打となったのは直属の上司の問題だったかも知れません。
70歳前後の上司、言っていることが毎度違っていて。仕事の指示内容がそれだと二度手間三度手間に繋がり、自分は毎回確認するようにしていたのですが、それが気に入らないようで最近は一々怒り出すようになってしまい。
世間話とかにしても、同じ話を一日に何度も繰り返したり。普段は穏やかなのですが、突然怒り出す場面も増えていて。
この70歳前後の上司は入社四年目だそうですが、入社当初から相当な苦労をしてきたそうです。煙を吐いた製品の事案には辻褄合わせな報告書を何枚も書かされたり。
会社にとってはかなりの功労者だと思います。自分からすると、こんな職場をよく続けているよなぁと。
しかし、ここのところのボケ具合はちょっと洒落にならず。原因は加齢によるものかストレスによるものかかなぁと。
例えば、会長からの指示で「可動式の棚を買い揃えよ」とあった際、上司だけ妙な解釈をしていて。会長は製品を一時的に納める棚の意味で指示していたのですが、本人は部品を納める棚だと一人だけ誤解していたり。
他にも実験室のトイレ清掃に時々励んでいる上司は重要な会議の予定を忘れていたり。毎度自分が呼びに行くハメでした。
製品の修理に対する指示が毎回異なっているせいで被害に遭ったのは自分だけで無く、他部署から応援に来ていた方も痛い目に遭っています。
上司本人は、そんな記憶障害のような自覚が全く無さそうです。たぶん、それを指摘してもキレるだけでしょう。
ここのところは修理に必要な部品が幾つも足りなくなっていて、毎日の様に「注文しなくちゃなぁ」と漏らすのですが、何日経っても注文をせず。
先週のこと、会長からの指示で「製品の最終チェックは女性に任せろ」というのがありました。実験室にはたまたま部員がほぼ揃っていた中でしたので、自分から周りに話を伝えに行く必要も無く、ちょっと助かった指示方法でした。
自分が修理や点検を受け持っていた製品は、ちょっとした知識が無いと動作確認も出来ない部類でしたが、それも女性達に任せたいそうです。
修理や点検で筐体を開ける作業は流石に任せられませんでしたが、最終チェックくらいは教えれば何とかなりそうでした。
分かりやすい手順書を自分は既に作っていて、この手順書を元に以前に既出のAさんにも作業を教えていました。当初何事も否定的だったAさんも、作業の際はいまだにこの手順書のお世話になっています。
会長から指示を受けたその晩に、手順書を女性向けに書き直しました。筐体を開ける作業を前半に全て持って行き、後半はそれ以外の作業をまとめて。
実際の作業はチェックシートを元に進めるのですけれど、このチェックシートには綴られていない重要なチェック項目が実際は沢山あり、自分の手順書にはその点もほぼ抜けなく綴られていました。
翌日、同部署の女性二人向けに説明会を開くことに。この説明会はソコソコ上手く行きました。ただ、こういった説明会など半分役に立たないのも知っていました。
実際に本人主体で作業を進めてみない事には理解度が足りなかったりで、その作業がずっと後になってしまうと何もかも忘れてしまい。
なので、なるべく早めに実作業をやってもらうことに。運良く実作業もその翌日にやってもらえて、自分は横で聴かれればフォローしつつでしたが独り立ち出来た様子でした。
こういった場面、無暗に手助けするべきではなく、先ずは本人に考えさせるべきで。意地悪のつもりではなく、その方が理解度も圧倒的に高いからです。
なのに、上司は本人から聴いても来ないのに「こうやるんだよ」と余計なマネを。どうにもOJTの経験が上司には無いようです。
ともかく、会長の指示通りの体制に一歩近付けましたし、これで今後の作業も大いに捗りそうです。新品の製品が数十台届くタイミングとか入荷検査で心強く。近いうちにその作業も予定されていたので。
そんな金曜日の午後に、上司は突然キレてしまいました。
修理でやってきた製品の不具合を女生と一緒に観ていた場面でした。「こんな症状もあるんですよ」と観ていたところ、突然の怒りでした。
「それは古い製品なんだ!もう問題は無いんだ!」と。古い部品が入っているのは確かですが、現行品ですし市場には沢山残っています。現にトラブルで戻ってくる具合ですし。
女性達は出荷時の最終検査を現時点で任されていますが、修理でやってきた製品の入荷検査も同じチェックシートで判別するので、それをやらされるのも時間の問題です。
何より、本来はリコールをかけるべき製品を放置していた体制に問題があるのに。
何に怒っているのかよく分からない中、上司をなだめることに。まぁ、余計なものを見せたくなかったとか、俺のせいじゃないとかいう理由だったのかなぁ。
別に貴方を責めているつもりもないし、現実にまだ起こっている症状を見せたかっただけです。そのうち経験するのでしょうけれど。
せめて同部署内では仲良くやっていきたかったのですが、もうオシマイにしておこうとその時思いました。止めてはならない作業の一つを二人の女性に伝授出来たし。
ここまで業務上の問題点に幾つも気付いたりでした。その中には少し時間を掛ければ解決出来そうな問題も幾つかありました。しかし、組織の協力が無ければどうにもならずで。
ここにその協力体制はありませんでした。
高齢な上司達は、会長寄りと疑われた新入社員に心開くことは無かったです。
ここまでの記事は、既に幾度か綴ってきたこととダブっています。
月曜日の昨日、朝一で退職願を電子メールにて総務に送りました。月曜の朝礼が始まる30分前くらいの時刻を狙いました。誰の顔も潰したくなかったので、理由は一切述べませんでした。
朝礼が終わる時刻の少し後に、総務から返信のメールが届きました。退職願は無事に受理されたそうです。
会社の鍵は金曜日のうちに机の引き出しに戻しておきました。健康保険証と社長から借りていた自費出版の本は後日郵送すると最初のメールで伝えてありました。
その郵送分は昨日のお昼過ぎに梱包し、郵便局へ。
自分、以前の仕事でもそうでしたが、呑み会の場面とかでクラッカーを鳴らす習慣がありまして。クラッカーはいつも鞄に入れています。
最初は「どうしてそんなの持ってるの?」なリアクションが楽しみで。そのうち職場の連中も同じような真似を始めたりでした。今回の会社でも既に二度は使っていました。
総務の女性は愛煙家だったので、階段の喫煙所で世間話になる機会が幾度もありました。人の出入の多い職場に落ち込まれている場面も多かった女性、「お元気ですか?」が毎度の自分の挨拶で。
「元気なワケないじゃない!」と笑ってくることも。一声掛けた価値もあるってもんで。
会社へ送る箱に丁度良さそうな梱包材が見つからず。そういえば、未使用のクラッカーが袋ごとあったなぁと閃きました。
このタイミングの冗談、総務の女性に通じるのか分かりませんが、自分はそーゆー奴なのでして。
梶井基次郎の檸檬的幕引きです。
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