今朝は早めに起きてしまい、テレビのニュースを見ていると「広島平和記念日」とのこと。
広島に原爆が落とされた日。
そこで、以前から気になっていたことを少し検索してみました。
原子力関連の研究の歴史です。
単純な研究の歴史ならすぐに調べがつくのですけれど、自分の知りたいのは「その危険性がどの時点から分かり始めたのか」でした。
これが、Web上で手短にまとまった資料が少なく。
素人向けにある程度まとまった記事は以下でした。
「キュリーとベクレル、その呪われし運命 ご存知ですか、「原子力」の原点 すべてはここから始まった」という記事です。
発見者や著名な研究者はその方面の単位に名を残していたりします。当初は自然発光する謎の物質だとか、好奇心で研究が始まったらしく。
実質的には発見当初から「被曝」の歴史が始まっていて、被曝した研究者は身体に被害を受けながらも原因がソレとは認めたくなかったようです。
危険性は途中から認識されるようにはなったそうですけれど、上記の記事でもあまり詳しくは綴られておらず。やはり、専門書を入手しないと駄目なのかな。
原爆の実験中に発生した事故で「デーモン・コア」というキーワードがあります。「安全性を度外視した危険な実験や不注意な取り扱いのために1945年と1946年にそれぞれ臨界状態に達してしまう事故」という内容です。
動画ではこんな感じでした。動画を見る限り、危ないモノを扱っている感は十分漂ってはいるのですけれど。
自分は過去の仕事で様々な分析装置を扱っていて、中には放射線を発生するモノも含まれそうでした。
これを扱うには放射線取扱主任という資格が必要で、結局資格は取らなかったです。どうして取らなかったかというと、当時の自分はまだ三十代で将来は結婚して子供を作る可能性がまだあったからでした。(ちょっと話が飛んでしまう理由ですけれど)
資格を取るための勉強まではしたのですが、勉強の途中で当時在職していた職場では扱い切れないシロモノに思えてしまい。
小さな会社には技術者が数名居て、そのトップは大手メーカーを定年退職した技術士の方でした。頭は良いし経験値も高く行動力のあるお爺さんだったのですが、そそっかしく、物をよく壊してしまい。
好奇心旺盛な故だったのですが、物を分解して壊してしまうとか、そんな場面が多く。駄目だと言っているのに。
放射線を扱う製品でそれをやられたら、たまったものではありません。線源の中には気体のモノもあるでしょうし、そんなのを分解されたら恐ろしく。
近くに居る人は「内部被ばく」してしまうだろうなぁと。「内部被ばく」という言葉は当時まだ専門用語だったと思いますが、311に伴う原発事故で一般人でも知る結果になっていて。(日航機墜落事故で知れ渡った「金属疲労」等、事故で有名になる専門用語って色々ありますよネ)
被曝の影響が本人だけならまだしも、顕著な症状が次の世代に現れるパターンが怖かったです。(放射線以外でも枯葉剤のような化学物質も同様のリスクがありますが)
と、話が逸れました。
その資格の講習会みたいなのにも当時(約15年前)参加したのですが、原発関連の仕事に就いている方も中には居た様子でした。
その方々がお昼休みにしていた会話が印象深く。
「(原発)施設に隣接する海で釣りをするのが楽しみ。伊勢海老がよく釣れるんだよ。これが美味しくて」。そんな会話でした。
廃熱で暖まった海水を海老は好んでいるのかなぁとか勝手に想像したりでした。
事故さえ起きなければ呑気な職場だったんだろうなぁと思えたり。
あの技術屋さん達は、今どうしているのだか。
最初のリンク先の記事の最後のページで同感な文章がありました。
「原発は、危険だと言う人が扱ってこそ、辛うじて安全なものができる。安全だと言う人が扱えば、こんな危険なものはない」。
まさしく、この通りだと思っています。
化石燃料を燃やす発電より、コスト面では恐らく有利なのが原発なのかと思います。
その点ではメリットあるとは思うのですが、建設~運用~廃炉までが全て予定通りの範囲で片付けばという条件下かと。
事故を起こして手に負えない状況下での廃炉は、恐るべき費用と時間が必要そうで。
戦争にならなければ使われない原爆よりも、想定外の事故と隣り合わせの中で運用されている原発の方が恐ろしいのではと思っていたりです。
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