目が開いたらしい

昨日までの二日間、大家さんの旦那さんと毎晩呑んでいました。
付き合いの悪い自分でも、一緒に呑みたかったですし。
一昨日は御茶ノ水駅前の居酒屋さん。昨夜は自宅マンションの大家さんの部屋で。
大家さんとも旦那さんとも、ここに引っ越してきてから一度も一緒に呑んだことが無かったのです。

今夜は20時過ぎに職場で携帯が鳴りました。
旦那さん:今から来ないかい?
SUKIYAKI:まだ職場なんですよ。今宵はお酒は難しいですよ。
旦那さん:話したいことがあるから、仕事終わったら電話頂戴な。
そんな短い会話でした。

用件だけでも、ちゃんと聞くべきでした。大家さんの状況に変化があったのか、気になりながらの残業。
仕事帰り、御茶ノ水の大学病院の待合室まで行ってみると、見慣れない方しかそこには居ませんでした。
もう一度地上に出てから、旦那さんに電話してみました。

旦那さん:仕事終わったかい?
SUKIYAKI:いま、帰宅途中です。
旦那さん:こっち来るかい?(呑んでいるっぽい)
SUKIYAKI:今宵はお酒は難しいです。風邪気味で、すみません。(嘘じゃないです)
旦那さん:じゃ、後で部屋に寄るから。
SUKIYAKI:ほんとに風邪気味なんですよ。大家さんの状況は如何ですか?
旦那さん:今日、目が開いたんだよ。
SUKIYAKI:凄いじゃないですか!
詳しい状況は聞けませんでしたが、目が開いたそうです。

色々と想像しながら自宅に向かいました。
「心の旅」は自分の好きな映画です。ゼロからの出発なのかなぁとか、看病は大変だろうなぁとか。
一時間以上心臓が止まっていたのだから。

途中、珍しくライトアップされていた明神さんの門を潜ると、向こうから見覚えのある背の高いシルエットが近付いてきました。
お祭り関連でお世話になっているTさんでした。平日の夜は明神下の居酒屋でしか見かけたことが無い方です。

SUKIYAKI:病院、寄ってきたんですよ。
Tさん:ご苦労様です。
SUKIYAKI:目が開いたそうなんです。
Tさん:看病、長引くかもしれないね。
SUKIYAKI:看病、大変ですよね..。
早くに奥さんが他界されたTさんの言葉、重みがありました。

つまらぬ想像はやめて、現実だけ受け止めてゆこうと思います。
ここまで何とかなったのだから、きっと、何とかなるでしょう。
ガァ

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