今宵は、千葉方面の局と無線で久し振りの長話。かれこれ十年来の友人に近い存在です。
先ずはラーメンの話題で盛り上がり、続いて国の財政周りの話題に。
千葉方面の局は政治や歴史に強いらしく、これまでも初めて聴くような説が幾度かありました。
更に幕末から明治維新の話題になり「明治維新なんて単なるクーデター」「龍馬なんて小者」との説が。
そりゃちょっと言い過ぎだよなぁと思いつつ、話を聴くことに。
自分の中で、明治維新自体は無血革命の認識です。まぁその後にドンパチはありましたが、龍馬が生き残っていたらそうなる前に何とか収めてくれたような気がしますし。
龍馬が明治政府の骨格を作ったのも史実ですし、無名の浪人ではありますが、小者では成し遂げなかったと思っています。
自分のその辺の知識は、司馬遼太郎さんの長編に偏っていますし、着色された部分も少なくないとは思いますが。
実家へ一時期戻った二十数年前、養父と「竜馬がゆく」について盛り上がった場面がありました。自分が東京で暮らしていたタイミングで養父が単身赴任となり、「これ面白いよ」と司馬さんの作品を貸したりしていて。
養父は自衛隊の高校出身で、それも海上だったので七つの海を渡っていて。なので、海に活路を見出した龍馬には自分以上に共感した様子でした。
しかし、その会話を聴いていた母は「侍なのに、刀も身に着けず殺されちゃったなんて、馬鹿じゃないの?」と。
結末だけ取り上げればそうかも知れません。何故にそんな事だけ知っていたのか分かりませんが、養父と自分は呆れて反論できず。
しかし、それから十年以上経って大河ドラマで福山雅治が龍馬を演じたところ、ミーハーな母はどっぷり浸かってしまったらしく。
まぁ、龍馬に惚れたというより、福山雅治に惚れたのでしょう。そんなことばかりやっていたから、母には友達が一人も残っていないとも思えてしまい。
養父も酷い場面が度々あったりで理解に苦しむことが自分にはありました。しかし、あの母と二十年以上一緒に居れたのは大変だったとも思えて。
お互い様な感ではありました。
話が飛びます。
昔、某国営放送で「プロジェクトX」というドキュメンタリー番組がありました。
いまをトキメク企業が悪戦苦闘した時代を事実に基づいて再現した番組で。まぁこの番組も色々と問題があった様ですが。
自分は、毎回楽しみに観ていました。最悪の場面での人の振舞いというのはかなり参考になり。
ただただ真面目に対応した結果成功したり、全く何も知らないスタッフのユーモアある対応が、技術者達に革新性を持たせたり。
プロジェクトXでは「セブンイレブン」の回も印象的でした。
イトーヨーカドーだったかの社員達が合衆国へ伺った際、ロードサイドのコンビニエンスチェーンの店舗に斬新さを感じたそうで、日本でも展開してみようと。
合衆国の本社と何とか契約が結ばれたものの、送られてきたのはマニュアルのみ。
その通りやってみても客足は伸びず、不良在庫に近い店舗での商品揃え。ともかく回転が悪過ぎて、それでは売り上げも伸びず。
立ち上げたスタッフ達は、一号店の惨状で何が問題なのか検討する日々。回転の良い品揃えや、ユーザーニーズを何処までも調査した結果が現在に至っているそうで。
本体のイトーヨーカドーにとって当初はお荷物的存在だったのが、何時の日か立場は逆転し、合衆国のオリジナルも救う流れになったそうで。
コンビニのインフラとしての機能は、確かに凄いと思います。
レジに立つアルバイトさんにしても、ほとんど多機能工というか、よくこれだけ幅広い作業をスムースにこなしているなぁと。
公共料金の支払い対応から、コンサートのチケット予約、切手の販売、自賠責保険の契約、商品の補填、単なるレジ打ちでは無く。
都心で暮らしていた六年ほど前は、外国人の若者がレジに立つ場面も多く、よくこんな複雑な作業をこなしているなぁと。
龍馬が描いた新しい国は、現在の大河ドラマを観ていると、不完全で新政府はかなりのドタバタがあったらしく。
龍馬は骨格を作ったまでだったのかなぁと。それでも、根本から変えてしまった偉業ではありますが、日本でのセブンイレブンの展開に近いものを感じたりです。
そんなセブンイレブンも、試行錯誤の流れをずっと観ています。七十年代の当初はアメリカ文化も漂っていて、お洒落でもありました。スラーピーのマシーンとか、いつの間に無くなったのやら。
あのチンケなドーナッツはレジ横から何処かに追いやられてしまったなぁとか、最近は安い商品も多いなぁとか。
ニーズの追求は止まない様子で。
何処かで止まってしまったら、きっとそこで終わっていたのでしょう。
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