昨夜の経済番組系なドキュメントで、カップヌードルやチキンラーメンを開発した会社が特集されていました。
現在の社長は自分よりも若い三代目。
そういえば、数年前の朝ドラで創業者が題材になっていたなぁと、Wikiの記事をちゃんと読んでみることに。
仕事も生活も激動の時代の荒波に揉まれた創業者。
どん底でも諦めない姿勢は、飽きられない商品を生んだアイデアマンとしても賞賛すべきでした。
しかし、晩年まで悩ませた過去の生活があったらしく。
妾(めかけ)という言葉は現代でほぼ死語だと思います。
夫である立場ながらも浮気相手の女性な立場とでもいうか。
土地取引の仕事に関わっていた頃、一回り以上離れた上司が「あれは妾の名義で」という表現を使っていました。現代でも妾という立場はまだ存在しているようですが、パートナーは基本的に大金持ちで。
しかし、昭和の終わり頃までは単なるスケベ心な普通の人でも、そんな関りはあったのかと。映画「鬼畜」辺りは、当時自分の暮らしていた地域が映像にも刻まれており、残念なストーリーであったものの他人事では無さそうで。
これを綴りつつ「鬼畜」の原作を調べたところ、作者は松本清張だと初めて知り。1957年に文芸春秋に掲載されたけっこう古い作品だったそうで。映画はその20年後の世情に併せたストーリーらしく。
映画の生活圏は小江戸川越近辺。都心からちょっと離れている環境や、古くからの文化や、小市民のちょっとした贅沢や羽目外しに相応しい立地というか。
映画の終盤に若い婦警役で登場した大竹しのぶさん、自分は大好きでした。なんて優しいお姉さんなのだか。聖母の域まで世を知らぬ若さながら、母性本能は持って生まれたものなのか。
結婚前の大竹しのぶさんが何かの番組で語っていましたが、ご本人の父親は優秀な大学を卒業していたものの、極貧生活を続けていたらしく。子供の頃は川越より更に奥まった毛呂山で生活していたとも。
台湾出身の創業者の隠し子が台湾で暮らしているそうです。
過去には幾度も創業者に無心を要求した娘さん。
当初は台湾国内でも同情を得ていたそうですが、寄生虫の様な生き方しか出来なかった晩年らしく、現在はホームレスだそうで。
創業者の葬儀にも遥々台湾から駆け付けたそうです。しかし、既に出入り禁止の立場。
警備員達に囲まれた中、参列は適ったそうなのですが。
詳しい記事は『「まんぷく」が描かなかった「台湾の娘」と詐欺師に狙われた1400万円の遺産相続』にて。なかなか考えさせられる劇画に近く。
月の裏側というのは宇宙船にでも乗らない限り拝められないもので。
実体験無き人が、知らない現実を語れる人というのは、相当な予備知識と社会への強いメッセージを抱いていそうです。
上記に登場した松本清張さんの作品で「砂の器」も考えさせられた映画でした。若かりし頃の森田健作さんが演じた刑事の純潔さとか熱意とか、テレビ放映の青春ドラマ以外でも伝わる作品で。
理由は不明ですが、「鬼畜」に登場した緒形拳さんがここではとても親切な駐在さん役だったり、「子育てごっこ」に登場した加藤剛さんが過去を捨てたい著名人役だったり、ハンセン病だった父親役も「子育てごっこ」で扱いに困る老人役の加藤嘉さんだったり。
見た目の雰囲気が醸し出す何かが、癖のある役を説明不要で語っていた部分はあるとも思えます。
松本清張さんの作品は推理系が多い様なのですが、文字をまともに読んだことがないので、生きているうちにちゃんと経験しておきたく。
現実はドラマより複雑な感。
どうしてそうなってしまったのか、なんて二時間枠では表現しきれずなのでしょうけれど。
まぁ、そんな面倒臭い現実よりも、コンビニで買った熱いカップヌードルと冷えたおむすびの相性は抜群だと時々思います。
寒い季節に単純明快な実体験です。
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