某ニュースサイトの見出しで、46歳の漫画家さんが脳出血で亡くなられたとの一報が。
自分は全然知らない作家さんだったのですが、週刊誌の連載もあり単行本も最近発売されたばかりだったそうです。
大変な職業のイメージな漫画家さん、やはり命を削って作品を描いているのか。
だいたい、毎週コンスタントにアイデアを出して納期を守って、ストーリーを展開させて。
それを続けられるというのは才能も必要でしょうけれど、体力や気力も必要かと。売れっ子の漫画家さんですと複数の連載もあったり。
資金力やマネージメント力があれば、アシスタントを上手く使いこなせられるのかも知れませんが、それは既にヒット作に恵まれた大御所くらいのイメージです。
実際がどうなのか分かりませんが「消えた漫画家」や手塚治虫のドキュメント番組等で、その生活は紹介されていました。
所属する出版社によっては、一作目から大ヒットを飛ばしたのにえらく安い原稿料しか入ってこなかったとか。
死にはしなかったものの、途中で燃え尽きてしまった鴨川つばめさんについては、本当に勿体なく。
二十代の中盤に再会した旧友をこんな場面で思い出しがちです。
個人で文章の編集や画像を含めた構成を請け負っていたそうで、収入は月に百五十万とか。請負元の小さな会社の社長より儲けていたそうで。
小さなアパート暮らしにMac一台で昼も夜も関係ない過酷な仕事だったそうです。幾ら忙しくても入ってくる仕事は断れず、納期も守り。そんな生き方もあるんだなぁと、高給取りな友人が羨ましくもありました。
しかし、貯金はほとんどせず、高価な服を買いあさり袖も通さぬうちに友人にプレゼントも多かったそうで。
流石にそれは勿体ないと忠告し、いつの間に音信不通に。
次に連絡が取れたのはその五年後くらいだったか。当時流行りだしたSNS上での再会でした。
最後に会ってから数年後、ベイエリアのマンションを購入していたそうです。ほとんどはローンだったそうですが、まぁ意味のある買い物だったと思います。
しかし、引っ越して半年も経たないうちにくも膜下出血で倒れてしまったそうです。
一命はとりとめたものの、開頭手術の傷は消えず、身体も自由が効かず、リハビリは辛く、体重は一気に20㎏増えてしまったそうで。
元々は目立つほど綺麗な女性だったのに、病後は女扱いされなくなったと嘆いていました。
仕事は再開できたそうですが、当時の様な収入は見込めず、家のローンも相当苦しいと。
その後どうなったのかは知りません。
亡くならなくて良かったとは思います。ただ、本人の弁は「こんな不自由な身体で生き続けるのは辛い」と。
そうなってから若く健康だった頃の身体を本人も羨んだそうです。もう少し、大切に使うべきだったと。
あの病気さえなければ、女の幸せもまだ続いていたのにと。
自分も在宅ワーカーをしていた時期がありました。技術書の執筆や、Homepageの管理が主な仕事でした。
扱う内容は過去の仕事の延長部分もあったのでアイデアが枯れることは無かったです。
しかし、時間のコントロールが全く上手く行きませんでした。実績を早く多く残したい前のめりな姿勢だったので、昼も夜も休日も関係ない仕事っぷりで。
そして、その会社の経営方法が滅茶苦茶で、二ヶ月ほどで自分は去っています。あのまま続けていたら、上記の女生と同じような壊れ方をしていたのかも知れません。ただ、その当時は音信不通の期間であの友人に何が起こっていたかなど知らずで。
主題から大きく外れてしまうのですが、その会社は出資詐欺の様な集金をしていました。
通信関連の事業内容だったものの、具体的な成果物は何一つなく。まぁ立ち上げ当初に近かったので仕方ない面もあったのですが、成果物が生まれそうな見込みもなく、モノが売れての収入も当面見込めず、お金持ちを集めては出資金を吸い取るだけで。
最終的には出来上がったサービスを何処かの企業に売り飛ばす流れだったらしく。上場させてストックオプションでぼろ儲けする目標もあったそうです。
ただ、売れるサービスが出来上がったとして、その流れが上手く行ったとして、経営陣はトンヅラする予定。残された社員が面倒を背負うことになりそうでした。
それに気付いて自分は直ぐに辞めてしまいました。経営陣からはボロカスに言われましたが、あなた達ババを掴ませるだけでしょ。
まぁプレゼンは上手かったと思います。地元の経済紙にもその会社は幾度か取り上げられていました。
その会社は二年ほど存続したそうです。
上場は出来なかったものの、中規模の技術系の企業に業務を掴ませ、更に公的なベンチャーキャピタルから億単位のお金を吐き出させたところで、倒産したそうです。
中規模な技術系の企業は歴史ある真面目な会社だったのですが斜陽産業で、別事業の展開に期待していたのだと思います。しかし、恐らく実態のない製品かサービスを掴まされたかと。下手すると借りたお金の返済も迫られたのかも知れず。
ビジネスモデルとしてちゃんと回転している状況を見定めてから関われば良かったのに、絵に描いた餅を買ったようでした。
一番の被害者は公的資金を提供した国側なのかと。ただ、元を辿れば集めた税金なので日本国民が被害者なのかもしれず。
出資金が返還されたのかは謎です。まぁ投資目的であれば会社が潰れたということで返す義務が無いのかもしれませんが。数倍以上のリターンを期待していたのでしょうけれど。
出資者を含めて巻き込まれた方々は肩書に弱かった様です。医者や弁護士、銀行のお偉いさんといった。そういった肩書を持つ人ほど、ダーティーだったりするのに。
あの経営者がその後どうしているのか、時々検索していました。
しばらくは謹慎期間だったのかWeb上で消息不明でした。それが、五年ほど経った頃に別人の様な姿で再浮上。当時は明らかな肥満体形だったのですが。
本人曰く社員のクーデターで会社は消滅し、破産もし、女房にも逃げられたと。あの奥さんとは再婚だったのでこれで二度目。破産についても隠し財産は残していたのかもしれず。
人を疑い過ぎるのは良くないのですけれど、騙し癖のついた人というのは、それを永遠に続けてしまうものかと。
そしてまた、何だかよく分からない組織を組もうとしている様子でした。
過去のコネクションは恐らく全て失ったと思われます。関わった人を全て不幸にしてしまう方なのかと。
そんなこともあり、自分は再就職時にベンチャー系を避けがちです。
中には新しい良いモノを造りたいまともなベンチャーも存在すると思います。しかし、ベンチャーの中の何割かはババを掴ませるだけなのも。
ただ、あの会社が潰れたのもITバブルが弾けた頃のタイミングでしたし、同様の怪しいのは幾らでもあったと思います。同じ手口が現在でも通用するとは思えずですが、二十年も経つと忘れられている危険はあり。
ここで、もう一つ思い出した出来事が。
ちょっと長くだらだらと綴ってしまったので、別の記事にしておきます。
上場出来たベンチャーが急成長で株価もうなぎ上りだった話なのですが、恐ろしい結末に。
タイトルと全く関係ない流れになってしまい、すみません。
命を削る仕事にしても、ちゃんと結果を残せたのなら、まだ幸せだとは思います。
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