世代の違い

既に五年も経ってしまったのかと思えた事件の判決があったそうです。
有罪といいつつも、実質無罪に近い判決。
神宮外苑のジャングルジム火災です。
事故の動画も残っており、改めて観てみたのですが、悲惨としか言いよう無く。

某大学の学生達は変わったオブジェを作りました。木製のジャングルジムにオガクズを撒いて、発熱量の多い照明を持ち込んだそうです。
この学生達はキャンプやアウトドアで火遊びとかしたことが無かったのでしょうか。
薪にしても簡単には着火しませんし、それを燃え広がらせるにも条件が必要です。着火に必要な状態にしたり、空気を取り込みやすい状態にしたり。
それらが見事に揃ったオブジェに子供が入れる運用だったそうで。
炎上するオブジェの中で叫ぶ子供と、助け出そうとする父親の叫びと。

事件というか事故当初は某巨大掲示板で情報が飛び交いました。
オブジェを作った学生達の記事や画像が晒されたり、所謂Fランク大だったそうで、その点も叩かれたり。
研究室の団体だったのかサークルの団体だったのか分かりませんが、前者であれば担当教官の責任もとわれそうで。
今回の判決では、当時の学生だけが罪を問われた様子です。

子供の頃に未経験だったということは、大人になってからとんでもない失敗を犯しやすい気がします。
ドジ踏んで痛い思いして理解することは多く。
自分もそんなのばかりでした。
火遊びにしても、上手く行かないパターンの方が多かったです。
子供の頃の我が家は長屋の一角みたいな佇まいで、共同の庭みたいな場所には大きなドラム缶があり、そこでゴミを燃やしていました。
当時はゴミの分別も厳しくなく、何でも燃やしていました。
煙が出たって、それに苦情を言ってくる人もほとんどおらず。

現代の都心ですと、そもそも子供が屋外で遊べる場所がほとんど無さそうです。
自分の暮らす柴又ですと、まだスペースが残っているのですが、子供達が路上で遊んでいる姿など滅多に見られず。
まぁ、大人達が路上で遊ぶなと言っていそうですし、仕方ないのかも知れません。
自分が幼かった頃は、自宅前の道路で年中遊んだものだったのですが。
子供が少なくなったといっても、当時の半分くらいは存在している様子ですし、子供達は何処に行ってしまったのだか。
これでは、ドジ踏む機会も少なそうで。怒る大人も少なそうで。

北野武さんは自分より二回り上の世代です。
その武さんが四十年近く前に発表した幼少期のエッセー集「たけしくん、ハイ!」は、前近代的な内容だよなぁと当時思ったものでした。
ただ、子供達の遊び方そのものは、自分の幼少期と大差なかったと思えるこの頃です。

自分が何だかえらく古い人に思えてきたりです。
他の国も似た様なものなのか分かりませんが、これじゃ日本が駄目になってしまいそうで。
まぁ、そんなことを嘆くのが年寄りなのでしょう。

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