年末年始にテレビ放映された映画を幾つか観ました。
どれも、ソコソコ面白かったです。
「忠臣蔵」
年末はコレを観ねば気が済まない忠臣蔵関連です。
今回観たのは1958年の大映版でした。過去にも観ていた様子です。
何というか、重要な場面の撮り方が上手く行っていないというか、例えば関所越えの偽装がバレた場面とか、吉良を討ち取るばめんとか。
もう少ししっかり押さえるべきなのになぁと。ただ撮っただけというか、もう少し演出が必要だったのではと。
しかし、最近の映画は音楽等も含めて過剰演出気味なので、本来はこうだったのかも知れません。
個人的には勘九郎さんが大石内蔵助を演じたドラマ版が好きでした。関所で披露した「忍」の一文字が相手の度肝を抜いていて。
「ラ・ラ・ランド」
劇場で観た知人は絶賛していました。しかし、前評判が高過ぎると期待値に届かぬケースが多く。
本作品もそんな流れでしたが、Jazzをちょっとかじっていた自分には伝わる場面が幾つかありました。
EvansやMilesの話題が作中で登場したり、リアルジャズはもうウケない時代という背景も。
夢みていた世界を互いに励まし合いながら進むストーリー、ファスナーの掛け違いが結果を大きく変えてしまうって事は実際にあるよなぁと。途中で社会的な立場が逆転してしまう事も。
この作品は無理にミュージカル仕立てにしなくても良かったのではないのかなぁといった印象です。
「ティファニーで朝食を」
最初から最後まで観るのは初めてだったかもしれません。過去には途中から観て前半が気になったり、最初の方だけ観て飽きてしまったり。
ひょっとしたら以前にも通しで観ていた可能性は大なのですが、今回は日本語の吹き替えが楽にさせてくれたのかもです。
ヘップバーンの作品は「ローマの休日」もそうですが、序盤が退屈だったりしまして。時間の流れが現代と違うというか、逆に最近の映画は詰め込み過ぎていて一瞬でも目を逃せない場面が多いのかな?とも。
ティファニー店舗での理解ある店員さんの振舞いが何とも素敵でした。こんな人になりたいなぁと。そして、奇怪な振る舞いの日本人が毎度残念で。
嘘の過去と穢れた仕事で生計をなしている女性、これが映像上では全く穢れておらず。まして無教養なのに人生の哲学というか悟りまで開いている様な女性。共演していた男性は俳優としてはB級だったのかもですが、自由奔放に行き詰った彼女を最後に振り向かせていて。
郷里の千歳市で夕刻に地域で流れる夕刻のメロディーは「ムーン・リバー」です。どうしてこの曲を採用したのか謎なものの、好きなメロディです。
自分がいつか女性にプレゼントしてみたい指輪は何故かずっとティファニーのままです。
「天気の子」
ショーケン主演のドラマ「傷だらけの天使」でも当時からボロ臭かったビル。それらしき建物が登場していてちょっと不思議な作品でした。
家庭問題、貧困問題、異常気象な様々な問題が絡み合った現代の日本を象徴するようなストーリーに恋愛要素も。
ほとんどの場面が面白かったのですが、落としどころがどうにもイマイチでした。前作「君の名は。」もそんな感じだった記憶です。
現代の東京のB級な背景を記録している点は評価に値します。自分も目にした街の風景が幾つもリアルに登場し。半世紀後には再評価される可能性が高いかも知れません。「当時の東京はこうだった」と。
音楽もそうなのですが、曲の終わりをどうやって片付けるかって、難しいと思います。作品上の1%未満の時間であっても、最も手を抜けない場面というか。
上記の赤穂浪士というか忠臣蔵の場合、その後に何が待っているのか誰しも知っているから。
自分の好きな作品のエンディングは、その辺納得行く場面が多い傾向です。
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