ダーティハリーの

ダーティハリーの何作目だか忘れたのですが、頭でっかちな若手女性警官と主人公が組むストーリーがありました。
兵器等々の知識も豊富な女性警官とハリーが、新型のバズーカ砲のデモンストレーションを見学に伺ったところ、女性は毎度のウンチクをグタグタと。
そこで女性警官を突然突き飛ばしたハリー、しかし、直後にバズーカ砲の後方から大きな煙が。それは女性がさっきまで立っていた位置で。

自分も兵器の知識は乏しいのですが、バズーカ砲の真後ろに立つのは危険なんだなぁと。
うろ覚えな映画のストーリー、途中で二人に信頼関係は育っていた記憶ですが、女性は倒れ、ハリーは復讐を。

転職先の仕事も少し慣れてきました。本来やらなくてはならない業務はある程度の業務をこなして流れが分かった後で無いと実行できず。
そんな中、前任者が担当していた作業が溜まっていた様子でした。修理や点検で戻ってきた製品の検査や部品交換です。
今週は主にその仕事を担当していました。自分の会社は医療機器を扱う商社で、別のフロアには関連会社の販売店もあります。
上記の修理や点検待ちの製品が実験室で山積みになっている状況、販売店の方も少しでも早く対応してほしい様子です。

部品交換を伴わない点検品は三日ほどで全て対応出来たのですが、部品交換を伴う修理品は覚える内容も多く、当初はなかなか捗らないもので。
そこへ、助っ人が一人やってきました。
事務所で隣の席に座るAさんです。部署は別なので普段何をやっているのかよく分からない存在です。そして、無駄口もほとんどきかぬAさん。たまに世間話をしても何だか鼻で笑われてしまう感で。
自分より少し年上と思われるAさんですが、来月の初旬に事務所の模様替えで別の部屋に移るそうです。
新卒時の会社でAさんに人相も似た意地悪な上司がいました。これが恐ろしいことにその性格までAさんに似ているっぽく。

自分は製品の修理や点検をAさんより数日早く対応していたので、自分がAさんに仕事を教える立場に。自分は直属の上司から教わった内容をノートにメモし、それをワープロソフトで打ち出した簡易の手順書も丁度出来上がったばかりでした。
手順書といっても、まだ抜けの多い内容ですが、有るのと無いのでは大違いで。
その手順書を元に座学から始めたところ、頭っから「それはおかしい」だの何だのの意見がAさんから。
説明はなかなか次に進まず、自分の方も苛立ってきました。ただ、大人な対応が必要なので、ともかく少々の矛盾点はあっても、先ずは一通り聴いてほしいと。
この資料は今朝書き上げたばかりの章も含まれているし、本来はまだ他に見せられた状況ではない旨説明し。ともかく、本来のチェックシートと手順書は数年前に作られたもので、現在の内容に合っていないばかりか、チェック項目の追加も反映されておらず。

座学の後に、実機に触れて自分の作った手順書通りに進めていても、何かとAさんは食って掛かってきます。そして相変わらず鼻で笑われたり。
Aさんは以前の会社で製品の修理を担当していたので、全く初めての分野では無かった様子です。噂によると、その会社が無くなって会社を経営していた方と部下の二人がこの会社に同時に入社したそうです。
これまた偶然なのか、その三人とも自分から観ると不親切で冷めた印象で。協力的でないというか。

一通りの点検作業は全てAさんの手でやって頂き、点検のチェックシートに作業日と担当者の印鑑を押すことに。Aさん自身がやった作業ですし、Aさんの印を押してもらおうと伝えたところ「押したくない」と。
Aさんはまだ作業に慣れていないので、自分か上司がもう一度点検をやり直してほしいそうです。そうでなければ自分の印を押せと。
さっきまでほとんど一緒にやっていた作業ですし、自分が教わったときは最初から自分の印をおしました。
ともかく、責任を負いたくない様子です。
まぁ自分のことを信用していない面もあるのでしょう。自分はまだ入社間もないですし。そして、Aさんの方が恐らく年上で入社も自分より二年ほど早いので、自分は敬語を使っていますし、Aさんはタメ口で。
悪く言ってしまうと、Aさんから自分は既に舐められている存在です。

ただ、販売店の入荷担当者なBさんはこちらからの出荷をとにかく急いでいます。Bさんは冗談も効く気さくな方で、色々と有益な情報を教えてくれる親切な方で。
本来は時間の掛かっている自分の部署をもっと責めても良い立場なのですが、そこは人柄で何とか抑えている様子です。
この数日で、修羅場もちょっとあったりでしたが、互いの協調で何とかなったり。それで信頼関係も少しずつ築けたりもあったかと。なので、今度飲みに行こうと誘われたり。

そこへやってきたBさん。「これ点検もう終わってるなら持って行きたいんだけど」と。
仕方なく答えました。「ダブルチェックを希望しているので、後で自分がもう一度チェックするつもりです」。
Bさんは電源を立ち上げ、チェックを始めました。手慣れた操作で、基本的な動作確認をササっと。
Bさんは「大丈夫じゃないの?」と。「そのようですネ。もう出しましょうか」「うん」。Bさんと二人で責任を被りました。
Aさんは横で話を聴いていたと思いますが、特に口を挟まずでした。こういう切羽詰まった状況というのも伝わったかも知れません。

ここまでのAさんの作業を観ていると、早とちりも多く。指示もしていないのに、勝手にモノをバラし始めたり。一度バラすと消耗品の無駄遣いにもなるのに。
静電気防止用のアームバンドを幾度も付け忘れたり。直近に退職した担当者はそれで幾度も基盤や電子部品を破壊していて、それが退職理由にもなったと説明していたのに。

そして、溜まった山には単純な点検のみの製品が残っておらず。
自分も別の製品の修理をやっていて、それもあまり遅らせられないので、Aさんにも修理の作業を単独でやって頂くことに。分からなければ自分に聴いてくれと。部品の交換作業の手順書までは自分も作っておらずですし、自分も交換を伴う作業は前日に覚えたばかりで。
ともかく、Aさんも過去の仕事では修理をやっていたそうですし、工具等々の拘りも相当ある様子ですし。自分よりきっと詳しいんだろうと。
まぁ、交換部品は目の前にあるのだし、一度バラして元通りに組み付ければ良いだけの話です。細々とした作業であるのは確かですが。
Aさんは時々自分に質問してきましたが、状況に気付いたのか喰って掛かってくる場面は減りました。
Aさんの作業自体は遅かったですが、最初はスピードよりも正確さが重要なのは自分も分かっています。スピードは後から自信と共についてくるもので。

お昼を過ぎた頃、他の作業でかなり忙しい上司とAさんが話し合っていました。上司は更に緊急の作業に毎晩遅くまで関わっていて。Aさんが担当した製品は部品交換が終わって組付けたものの上手く起動しない様子です。
その原因が分からず、もう一度全部バラす流れになりました。交換したメイン基盤が最初から壊れていたのかな?というストーリーが出来上がった様子でした。
しかし、別の新品基板に交換しても起動が上手く行かず。もう一度バラすことに。
定時退社の近い時刻になったころ、Aさんのミスが発覚しました。一部のコネクタを逆挿ししていました。
そこを戻したら、正常起動しました。さっき交換した基盤もそれが原因で立ち上がらなかったと様子です。しかし、Aさん曰く「逆挿しだと上手く差さらなかっただろうから、さっきの基盤も壊れていないだろう」と。
まぁその可能性はありますが、試してみない事には分からぬことです。希望的観測でしかなく。目立つコネクタの挿し忘れもあったよなぁと。
その間、自分から励ましの言葉もAさんに幾度か掛けてはいたのですが、Aさんはほとんど無視でした。焦りもMaxだったとは思います。

いつも定時で上がるAさんは、その日も定時で上がりました。18時を回るとミスが増えるので、残業は控えめでその分朝が早いそうです。
Aさんのお昼はいつも事務所でお弁当。自分のお昼はここしばらく同じ部署の三人と外食に出掛けることが多く。お弁当持参なAさんに御家族は居るんだろうなぁと。
上司二人の話では、Aさんが担当していた仕事が相当遅れていて、ようやく昨日片付いたそうです。そこでいま一番忙しいこの作業に回されたそうなのですが、Aさんの仕事の遅れに対するペナルティな位置付でもあったのでは?とのことで。
実際のところは自分も分かりませんが、この会社ならあり得るかなぁとも思えて。
しかし、自分の本音としては、この面倒臭いオッサンと一緒に組むのはそれこそ面倒です。
自分からすると、何の作業も任せられない評論家でしかなく。世間話もまともに成立せず、冗談も通じず、一方的にタメ口で、妙に上から目線。
明らかに本人がミスを犯しているのに、ちゃんと謝ることも出来ず。
こんなんだったら、何も知らない若手の新人を雇った方がよっぽど素直でミスしても助け甲斐があるってもんで。その若者に同じ給料を出した方がよほど意味あります。

週明けに作業の続きが待っているのですが、チェックシートの最後の押印をAさんはまた拒むのかなぁ。
ハッキリ言って、こんなの自分は押したく無いです。
少なくとも、こんな姿勢の奴は庇い切れません。

週明け、返しのセリフを考えておかねば。
(今回の記事も消すかもな内容です)

追記:2020/06/29
週明けの月曜、流れはどうなるかと色々と考えていましたが、予想外の展開でした。
特に問題無く、全て良い方向に進んでくれまして。
Aさんはタメ口を全く止め、敬語で接してくれることどころか気遣いまで。本日のAさんは特に大きなミスも無く。そして自身で書類に押印してくれて。
金曜日に板挟みに遭っていた自分をちゃんと観ていてくれたのかなぁと。

まだ入社間もない自分は目立つ真似をしない方が良いと感情にブレーキを掛ける策でいたのですが、ともかく気付いて頂けて助かった感です。
これをキッカケに信頼関係に繋がればなぁと。
今宵の発泡酒は美味しいです。ぷはー。

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