主催者側

東京オリンピックの開催について、世論と主催者側の考えに大きな隔たりを感じるこの頃です。
新型コロナの影響で「それどころじゃないだろ」というのが世論の過半数な状況らしく。日本だけの問題では無く、世界規模の問題ですし。
一方、主催者側は強気です。まぁ立場上仕方ないと思います。主催者側まで弱腰でしたら、ひょっとして上手く行くハズのものもブレーキが掛かってしまいますし。

主催者側の一人、橋本聖子大臣と自分は少しだけ縁がありました。会った事は無いのですけれど、出身地が北海道の我が実家から比較的近く、同級生の一人が御親戚の方でもありました。
同級生の苗字も橋下さん。スポーツ万能の女の子で、勉強も出来たし見た目も可愛かったです。いつも笑顔で自分のつまらない冗談にもニコニコ笑ってくれる優しい子でした。
噂によると、橋本さんの家系は皆運動神経が高かったそうです。

高校一年のクラスは理系と文系に分かれていなかったので、男子と女子の割合も半々で個性的なのが集まっていました。
むしろ個性的過ぎて学園コメディ的な日々でもあり、学校に通うのが楽しくて仕方なく。
趣味や特技に長けている生徒も多く、意外な才能に敬意を払える人物が何人も居たりで。
悪く言ってしまうと奇人変人な奴等ばかりでしたが、基本的に成績優秀者が揃っていた学校だったので、ちょっとサボると直ぐに成績が落ちたり。

自分は高校三年間ずっと学級委員やそれに近い役をやらされていました。
学級委員というと真面目で優秀な人という印象が普通だと思います。しかし、自分はそんなのと掛け離れていて。
校則を破っては担任に怒られてばかりでしたし、煙草も単車もお酒も当時からたしなんでいて(怒られたのは昼休みに校外へ買い出しや外食に出掛けたのがバレた程度)。
面倒臭いから誰もやりたがらない役を、お調子者の自分が担がれて一方的に決められた流ればかり。誰かが「SUKIYAKIさんが良いと思います!」と声を上げると、一同拍手で決まる流れでした。
本人はえらく嫌がっていても、周りは笑うばかり。

学級委員とは名ばかりで、実際のところ雑用係でした。新学期が始まる頃には黒板の横に掲げる大きな時間割を描いたり、学年新聞の記事を編集したり、様々な催しの橋渡し役であったり。
毎年頭を悩ませたのは文化祭でした。文化祭では仮装行列で市内を周るイベントや、クラス発表、看板作りが並行して行われて。
どうせやるなら一番を目指そうというのが自分のスタンスで、この時ばかりは皆を担がせるというか勢いに乗せるのが楽しみでありました。
結果はどれもなかなか良かった記憶です。ただ、高校三年の文化祭は受験を控えていたので、勢いに乗せるまでが大変でもありました。当初は誰も担当さえやりたがらず。
「そんなことしてたら大学に落ちちゃうよ」という意見もあったのですが、「だからって俺に全部任せるのはフェアじゃないぞ!」と本音がぶつかる場面もあったり。実際、学級委員が一人で全て調整するのは無理があり、人を纏めるのが上手そうな奴に手伝ってもらうしかなく。
ただ、結果が良かったので十分な燃えつき感にも恵まれました。
文化祭が終わった途端、受験勉強に切り替えられた感で。もう遊んでいられないと尻尾に着火。

上記の昼休みの脱出&バレちゃった事件は幾度もあったのですが、特に誰かに迷惑を掛けたつもりもなく、自分では悪い事をしたといまでも思っておりません。
たぶん、それで事故にでも遭ったら教師が責められてしまうので、責任回避でしか無かったかと。実際、教師の多くはサラリーマンのような事なかれ主義でした。
以前にも綴っていますが、教師は別として町の大人達は寛容でした。自分の高校の制服を着ていたら、基本的に何でも許されていた雰囲気でした。
制服姿で煙草もお酒も買えましたし、単車に乗っていても怒られること無く。大人達は皆「上手くやれよ」と見守っていたかと。その大人達も昔は同じようなことをしていたかと。
男子生徒も女子生徒も派手な服装なのはほとんど居なく(男子生徒は概ね野暮ったいのが多く、女子生徒は皆清潔感漂っていて)、人に迷惑を掛けるような輩もほとんど居なく。
自分の親も滅茶苦茶な面がありました。高校から帰宅して電話が鳴ると「今日は出まくっているから今すぐ手伝いに来い!」と。制服のままパチンコ屋に伺っても何も問題無かったり。
卒業式の夜は市内のほとんどの居酒屋が我が高校の学生達で埋まったり、最期まで楽園的でした。相反して、隣の高校はそこら辺が許されない風潮で気の毒でもありました。

まぁ、いまの時代ではどれも問題扱いされてしまうかとは思います。良い時代でした。関東に比べると北海道は緩い傾向でしたが、そんな中でも自分の暮らした地域や通った学校は特にゆるゆるだったようです。
当時の同級生達も親の立場になった現在は子供達を無駄に縛り付けることが無い様子です。これは素敵な流れだと思います。
だいたい「ハタチの誕生日を迎えたらいきなり大人」なんて無理な話だと思います。むしろ突然無茶を始めた方が危険にも思います。
慣れるまでの期間は必要でしょう。

話を戻さねば。
橋本大臣も辛い立場だと思います。目まぐるしく変化する世相を意識しても本音は出せないでしょうし、予定通り開催なのか中止なのか決められる立場でもないですし、開催前提で最善を尽くすしかないでしょう。

東日本大震災の際は、予定されていた地元の大きな祭り「神田祭」が中止となってしまいました。震災当日は町会でお祭りの打ち合わせもあったり。
しばらく後の神社側の発表で中止と決まり、落胆したものでした。でも、まぁ仕方が無いよなとも。
オリンピックと違い、地域の皆が参加者のようなお祭りは、二年に一度の「ガス抜き」的イベントでもあり、お祭りで皆一丸となって燃え尽きた後は、それまでのシガラミも全て水に流す大事な催しでもありました。
実際、それが中止となってしまい、自分の暮らしていた地域ではつまらない揉め事だらけになってしまい。非常に残念な状況が続いてしまいました。

今年の東京オリンピックが結果どうなるのか分かりませんが、無理な強行で恐ろしい結果を招くことだけは避けてほしいです。それで想定外とは言えないでしょうし。

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