昨夜の事、たまたまチャンネルを回したBS放送でドラマ「おしん」の再放送が。
考えてみると、自分はおしんをまともに観たことが無く、どんなものなのかと。
昨夜は数編がまとめて放映されていて、佐賀県に嫁いだおしんが二人目の子供を身籠った前後のストーリーでした。
ここに登場した姑が実に鬼婆。妊婦さんだというのに何故か虐められるおしんは流産してしまい、ここまで耐えに耐えたものの家を出ることに。続きは次回の様な終わり方でした。
ここに至るまでの状況が全く分からず軽く検索したのですが、当時の佐賀県民からは苦情が殺到したそうです。こんな鬼婆だらけじゃないと。
ストーリーの着色はあったと思いますが、佐賀のイメージは多少でも落ちたかも知れません。しかし、ドラマ上に限らず鬼婆というのはどの土地でも一定数存在していると思います。
逆に鬼婆だらけの土地というのも存在しないと思ったりです。漱石の草枕の序章にもそんな表現があったような。
鬼婆も生まれた時から鬼婆では無かったんだろうなぁと思ったり。うら若き乙女の時代だってあったでしょうし、誰が観ても可愛い幼少期だってあったでしょうし。
暮らしてきた環境や経験がそうしてしまったのかなぁと。
これまで何故おしんを観てこなかったのか、ちと考えました。初回放送は1983年4月だそうです。丁度、自分が埼玉から北海道に引越した中学三年のタイミングでした。
勿論、番組名やその人気くらいは存じていましたが、新しい土地や学校に慣れるのに必死だった時期でした。
自分がそれまで通っていた埼玉の中学は校内暴力で授業が成立しておらず、数学なども習っていない領域がありました。特に一次関数辺り。
翌年には高校受験も控えているし、母親は身内の看病で神奈川に行ってしまっているし、勉強以外にも家事やら何やら忙しく。
ともかく遅れていた科目等もあったので受験勉強に頑張っていた頃でした。おしんどころかテレビも観なくなったのはこの時期からだった様です。テレビゲームも全くやらなくなり。
話が逸れました。
元々自分は流行り物に興味が無いというか、へそ曲がりで染まらないようにしていた部分もあって。
たまにはおしんを観る場面もあったものの、世の中の事がよく分かっていない中学生にはちょっと難解なストーリーだったのかも知れません。
これが海外でも絶賛されたとの情報は何十年も経ってから知りました。特に男女差別が多いお国柄で評価された様子でした。
日本の独特な文化っぽくも思えた作品が海外でも評価されたのなら、普遍的な何かがあるんだろうなぁと。
昨夜の放送を観て、成程なぁとも思えました。
陣内孝則さんがトーク番組で以前に語っていた記憶ですが「当時のおしんの視聴率は凄まじく、裏番組に出演していた自分はおしんより可哀想だった」と。
「オシャレ30・30」で語っていたようなうろ覚えです。つまらんことばかり覚えているのですが、それが本当だったのか検索したところ、根拠が見つかりました。
同時期に「おゆう」というドラマがお昼時に放映されていたそうで。
しかし、何故に似たようなタイトルで似たような内容のドラマを同じタイミングでやっていたのだか。バブルの前夜的な時代でもありましたし、物欲への警鐘な意味もあったのかな。
しかし、中途半端に観てしまったおしんの続きが気になります。田中裕子さんも若く。
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