玄箱の公開サーバー化(2

前回に続きます。
今回は主に、qmailのインストールと設定についてです。
ガァ


19)qmailの導入
qmailは何かと素晴らしいメールサーバー(もっと適切な表現があるでしょうが)です。設定がシンプルなのと、セキュリティの強さと軽さなのかな。
こいつの導入は、コンパイルが必要だったりなので、この文章中で一番面倒かもしれません。なので、なるべく詳しく残しておきます。
19-1)eximの削除
標準でインストールされているメールサーバー”exim”を削除します。
メールサーバーが二つもあると、バッティングし兼ねません。
# apt-get remove –purge exim
19-2)procmailのインストール
qmailインストールの前提条件だそうです。
# apt-get install procmail
19-3)ucspi-tcp-srcのインストール
“ucspi-tcp-src”は”ucspi-tcp”のソースで、インストール後にコンパイルが必要です。
# apt-get install ucspi-tcp-src
19-4)qmail-srcのインストール
“qmail-src”は”qmail”のソースで、インストール後にコンパイルが必要です。
# apt-get install qmail-src
19-5)ucspi-tcp-srcをコンパイルとインストール
以下のコマンドを実行。ウイザードは全てデフォルトで良し(インストールもしてしまって良い)。
コマンド実行後、それなりに時間がかかる(5分くらい?)のですが、面白いので観ておきましょう。
# cd /usr/bin
# build-ucspi-tcp
19-6)qmail-srcをコンパイルとインストール
以下のコマンドを実行。ウイザードは全てデフォルトで良い(インストールもしてしまって良い)ですが、最後辺りの”qmailを起動するか?”の英文は”起動しない”側を選択すること。
コマンド実行後、それなりに時間がかかる(5分くらい?)のですが、もう飽きたので煙草か珈琲でもどうぞ。
# cd /usr/bin
# build-qmail
19-7)コントロールの設定
自分の場合は”dobocho.com”というドメイン名を利用していますので、その辺は各自アレンジが必要です。
“/var/qmail/control”内の設定ファイル”me”と”rcpthosts”を編集。
“me”の中身は”ドメイン名”を一行。
“rcpthosts”の中身は以下二行。
localhost
“ドメイン名”
19-8)起動スクリプトの編集
こりゃまた面倒な作業です。
設定ファイル”/etc/init.d/qmail”を書き換えます。例→qmail
書き換える行数は二十行くらい前後かな。
ガァ
19-9)面倒なコマンドのシェル化
一度しか利用しないコマンドにしても、頻繁に利用するコマンドにしても、面倒なのはスクリプト化。
本来はそこに置くべきではないのでしょうが、自分は”/bin”に置いています。
以下三つのスクリプトを”/bin”内に置きます。(cpやmvコマンドは分かりますよね?)
mkmail
mktcpsmtp
mkrelayconf
更に、上記三つのファイルのパーミッションを”755″へ。コマンドは以下。
# cd /bin
# chmod 755 mkmail
# chmod 755 mktcpsmtp
# chmod 755 mkrelayconf
19-10)relay-ctrlのインストール
所謂”pop before smtp”です。
アカウントを持っている方でしたら、外部のネットワークからでもメールの送受信が可能です。なのに、スパムメールに成りかねない無責任な中継を遮断してくれます。そんな機能です。
自分は”relay-ctrl-2.5.tar.gz”を利用しています。web上で上手く探して、何処かからかDLしましょう。
FTPでアップロード後、展開。
# tar zxvf relay*gz //相変わらず手抜きが多い
展開されたディレクトリに移動。
# cd relay* //相変わらず手抜きが多い
インストール。
# make
# make root-install
19-11)relay-ctrlの環境設定
先程作成した”mkrelayconf”を利用。
# mkrelayconf
19-12)tcpsmtpの設定
先程作成した”mktcpsmtp”を利用。
# mktcpsmtp
10-13)メールディレクトリの作成
先程作成した”mkmail”を利用しますが、注意が必要です。
以下のコマンドは、一般ユーザー・モードで利用してください。
rootで実行すると、rootのメールディレクトリになってしまいます。
ここまでの説明ですとアカウント”www”のメールディレクトリになります。
$ mkmail //”$”は一般ユーザーでの実行状態
これで、ユーザー”www”のルートディレクトリに”Maildir”というのが作成されているハズです。
19-14)リブート
システムをリブートしてみてください。
# reboot //”#”はrootでの実行状態
19-15)動作確認1
リブート後、以下のコマンドを実行する。
# ps ax
ここで、以下の八行が実行されていれば基本的に、ここまでは成功。
qmail-send
splogger qmail
qmail-lspawn ./Maildir/
/usr/bin/tcpserver -R -H -u 64011 -g 65534 -x //もっと長いが以降省略
splogger qmail -t qmail -p mail.notice
qmail-rspawn
qmail-clean
/usr/bin/tcpserver 0 pop-3 /usr/sbin/qmail-popup //もっと長いが以降省略
19-15)動作確認2
実際に、メール・クライアント・ソフト(outlook等)で動作を確認
設定は以下
メールアドレス:www@”任意のドメイン”
ユーザー名:www
パスワード:wwwのパスワード
smtpのアドレス:任意のIPアドレス
pop3のアドレス:任意のIPアドレス
尚、ここまでは外部に公開されていない状態ですので、LAN内のIPアドレスになります。
ですから、何処にでも送信できても、(ほぼ)どこからも受信出来ない状態です。
まぁ、送信と”19-14)”が確認出来ていれば、大丈夫なハズです。
20)apacheのインストール
やっと、ここまで辿り着けましたネ。
# apt-get install apache
細かい設定は、後にします。
21)PHP4のインストール
# apt-get install php4
22)ガァ
サーバーの基本的な設定はここまでです。
ご苦労様でした。もうちょっとです。
尚、まだapacheの設定と、ダイナミックDNSの設定が残っています。
幸運にも、固定IPなwan環境でしたら、後はapacheの設定くらいでしょうか。
続きは次回へ。

コメント

  1. SWOFF blog より:

    玄箱の公開サーバー化(3

    前回に続きます。 記入漏れがなければ、これでお仕舞いです。 多分、何か大切なこと…