エンジンがアイドリングしないのと、走り出しのトルクが全く無い件の対応で、ピストンリングを本日は交換しました。もちろん、P125Xの方です。
今回の要は、エンジンを降ろさない状態での作業でした。シリンダーを固定する四本のスタッドボルトさえ外せれば、可能なことでした。
前回のエンジン割り作業の際、そこら辺のポイントを理解したつもりでしたので、スタッドボルトは苦無く外せました。(失敗すると、へし折ってとんでもないことになるそうです)
左の写真は、シリンダーヘッドとスタッドボルトが外された様子です。
続きまして、真ん中の写真はシリンダー本体を外して出てきたピストンです。シリンダーを外すには、マフラーも外す必要があります。
マフラーを外すには、後輪も外す必要があるのですが、後ろタイヤの空気を抜くだけでも、純正のマフラーは外すことが可能です。
ピストンは、ご覧の通り傷が多いのですが、もっと酷いのを他サイトでみたことがあるので、このまま使うことにします。幸運にも、シリンダー内側の傷はそれほど酷く無かったですし。
とにかく、この部分の全交換は費用が大きいもので。
右の写真は新品のピストンリングを試しにシリンダーへ入れたものです。
一番内側の円周部がピストンリングで、収まった状態で合わせ部分(時計の四時の位置)はテレホンカードが一枚しか入らないレベルでした。
この部分をテレホンカード二枚の隙間に削ります。ピストンリングは二つあるので、計二回の作業になります。金属の熱膨張で、必要な僅かな隙間だそうです。狭すぎると、焼き付きの原因になるそうです。
ちなみに、もともと付いていたピストンリングを試したところ、2mm以上の隙間がありました。十分圧縮漏れの原因になっていたと思います。
シリンダー・シリンダーヘッド・ピストンに溜まったカーボンを落とした後、2サイクルオイルをベタ塗りして、元に戻します。
液体パッキングの乾きで4時間くらい待ってから、エンジンを始動すると、ちゃんとアイドリングするようになりました。これで、やっと電装系も直せそうです。
ただ、アイドリングするようにはなったものの、相変わらず走り出しが鈍いです。改善はされたのですが。
点火タイミングや、キャブレターの調整を試みても、更に少ししか改善されません。
この調整は、時間と運っぽいです。
先日のエンジン割りで気になっていたギヤ周りのカーボンと錆もあったので、ギヤオイルを交換してみました。あれ以来100km前後の距離しか走っていませんが、
出てきたオイルは見事な汚れ具合で。
まぁ、ギアオイルは200ccくらいしか入らないエンジンですし、大した手間ではないので、しばらくはマメに交換することにします。
この効果があったのか、走り出しも更にマシになった感です。
錆とカーボンって、思ったよりフリクションロス(無駄な摩擦抵抗)があるものなのかな?
途中で雨が降り出したので、本日の作業はここまででした。
今日も町内会の方々と、路上で色々会話があったなぁ。
Vespa[ピストンリング交換]

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