シリンダーヘッドを留める四本のロッドが外せなかったため、結局エンジンを降ろしました。無理すると、ロッドを折ってしまうそうで。
桃を二つに割ると、桃太郎の如く、エンジンを二つに割ると..。
ミッションオイルが行き渡らないような部分は、オイル漬けの錆で覆われていました。
古いワーゲンのエンジンでも、似たような場面がありました。
心情的には、更に分解して全て綺麗にしたかったのですが、そんなことやっていたらこの週末中に元通りに戻せません。
というか、今夜中に元通りにしないと、家の前の通りをVespaのパーツが埋めてしまいます。
ガァ
出来る範囲でグリスアップし、淵を磨いた後、その淵を大きなパッキングで覆いました。
割ったエンジンをくっ付け、30分ほど放置し、更に増し締めし、また車体に戻しました。
一番交換したかったクラッチ側のオイルシールは、最後までハマりました。
リヤホイールの軸にある巨大なナットが外れないのです。
だいたい、自分はあんな巨大なナットを外す工具を持っていません。
朝一でこの部分は後回しにしようと。
エンジンのパッキングをやり直した後、自宅向かいのTさんが工具を貸してくれました。
しかし、このナットを外そうとすると、エンジン本体が回るほど、強く締められていました。
順番が無茶苦茶ですが、この作業はエンジンを降ろしているときにしたんです。
Tさん所有のインパクトレンチでも、歯が立ちませんでした。
ここまで硬いナットは生まれて初めてです。
エンジンを車体に早めに戻した理由は、時間制限以外に、名案があったからです。
車体にエンジンを戻し、ブレーキをかけた状態でロックを外そうとしたら、相手(車体)まで回転してしまうことは無いだろうと。
Tさんが何処からか借りてきた鉄棒の先に、スパナを埋め込み、Tさんにフロントブレーキを押さえていただいた状態で鉄棒を回すと..。
スパナの延長部分が折れました。
ガァ
スパナの延長部分は、もう一つあったので、取り替えて、もう一度試してみました。
休日も仕事だったTさんに、これ以上迷惑かけては申し訳ないので、一言。「また折れたら、きょうはやめておきましょう..」。
運良く、ナットは回りました。
その後、一番気になっていたオイルシールは、あっけないほど簡単に交換できました。
外していたパーツを全て組みなおし、18時頃には作業が終了しました。
オイルシールに染み込ませた液体シールが硬化するには数時間必要だそうで、オイルを入れない状態で一晩寝かせることにしました。
体もクタクタでした。
Tさんに感謝です。
ガァ
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