健康診断で朝も早くから病院に行っていました。
中小企業向けの集団検診みたいな感じで、集まっていた皆さんは作業着であったり、背広であったり、普段着であったり。
健康診断といっても、ほとんどは待ち時間でした。味も素っ気も無い浴衣みたいなのを全員着させられ、体格以外は皆同じ姿に変身していました。
50人くらいが窮屈に並んで座る待合室では、小さな音量で大き目のテレビが放映されていました。
平日の午前中、奥様向けのワイドショーが(自分にとっては)どうでもいいような話題を流していました。タレントの色恋沙汰等。
でも、家庭の悩みの回想シーンみたいな場面を観ていたら、その世界にちと入り込んでしまいました。いかんいかん。
そこへ緊急のニュースみたいたいなのが割り込んできました。
相変わらず聞こえるか聞こえないかの音量です。自分は楽器をやったきたせいか、耳が遠いのかもしれません。聴力検査で引っ掛かったことはありませんが、少しは気になってはいます。
「ポール牧さんが○△□」。
最近見かけないけど、こんなつまらない時間にどうしたものか。
その途中、次の診断項目で呼び出され、そのことはすぐに忘れてしまっていました。
また待合室に戻ると、今度は映像付きでポール牧さんが流れています。
番組のキャスターや出演者は何か好き勝手なことを言っているようですが、相変わらずよく聞こえません。
とにかく、亡くなられた様でした。
一芸で生活していくのは大変なことだと思います。売れても、流行が過ぎた後に踏ん張りが効くかとか。
サザンの桑田さんも、デビュー当初の爆発的ヒット直後、八時だよ全員集合だったかの楽屋で「君、面白いね。(歌なんて)直ぐに売れなくなるから、ドリフ入らないか?」みたいなお誘いがあったそうです。(真偽のほどは謎
指ぱっちんといったら、ポール牧さんですし、とにかく一芸を築いた偉大なタレントさんだったと思います。
話がそれます。
プロのスポーツ選手が現役を引退すると、世間で言う働き盛りの年代であるにも関わらず、厳しい現実が待ち構えている様です。
元○○選手というタイトルで、犯罪者の名として登場することもしばしば。
こんなつまらない待ち時間を過ごしているサラリーマンなりに、平凡な生活のありがたみみたいなものを、考えてしまいました。
健康診断の待ち時間

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