柵とか

仲本工事さんの事故と他界の件を綴ろうと思ったのですが、どうにも認知症を疑ってしまう内容になってしまい。
元気の良い徘徊老人的な。御本人が認知症だったのかは不明なものの。
自分の母の晩年は認知症だったものの、その前から足腰が弱っていたので徘徊老人にならずに済んだんだなぁと。
都心で暮らしていた頃、徘徊癖の抜けないお婆ちゃんがいて、交番の常連さんだったり。
ご家族と同居されていたとしたら、ご家族も大変だろうなぁと。
歩行者としての交通ルールを守ってもらうというのは、そういった方に難しいと思えるし、良い対策はあるものなのか。
中途半端なガードレールを設けても、乗り越えられて逆に危なかったり。

綴ってる本人も面白くないので、柵とか境界線の話でもしてみようかと。

短期間ですが、測量の仕事に関わっていたときに色々と勉強になったことも。
例えば、舗装道路に埋め込まれている金属製の基準点。
あれは名前の通り測量の基準になる点でして、土地の境界線を確定させる際に機材を基準点の真上に設置したりです。
とても重要な役割な基準点なのですが、道路工事で一時的に撤去したり、再設置したりな作業もあったりで。
再設置の際は、相当な精度で注意が必要で。だいたい、アスファルトは小石が敷き詰められているので、ミリ単位の精度で同じ位置に埋め込むのは結構面倒で。小石が微妙に邪魔をしてしまい。
測量用の機材はミリよりも小さな単位で計測出来るのですが。
ともかくその作業に慣れるまでドジを踏んだものでした。
特に地価の高い都心では、一ミリのズレが数百万円単位の評価差を生んでしまうそうで。

うろ覚えなのですが、東日本大震災では日本列島が数メートル移動してしまったそうで、期間を要する大規模な測量で混乱を招いてしまったそうです。
日本基準ではそれほど動いていないのですが、世界基準では大幅に動いてしまったそうで。
世界基準で考えてしまうと、多くの土地が入れ替わったくらいの移動だったそうで。

対して、山間部の測量は全く異なった考え方だそうです。
そもそも地価が安い上に膨大な土地で。そこをキメ細やかな測量などやっていたら、測量費も膨れ上がるだけで。
なので、境界が曖昧な土地というのが多いそうで。
アウトドアブームで山を買う風潮、その辺が問題になる場面も少なくないそうです。
手軽に販売されている大きな土地でも、そこに辿り着く前に他人の土地を通過するので、謎の隣人というか所有者からクレームが入る事案も後を絶たないそうで。
だいたい、あんな斜面だらけの土地は測量する側も苦労の度合いが違うワケで。技能以前に体力がモノを言い。機材は重く。
そういった現場も経験した長老は、高齢者でも肉体が別次元でした。

ついでに国境についても。
リアルタイムで国同士の戦争にもなっている国境なのですが、これも自分にとっては興味の対象でした。
例えば、長年仲の良かったオランダとベルギーの国境は、何処にあるのか判らないレベルで。
比較的栄えた街に近い国境はそれなりの関所みたいなのが道路に残っているのですが、だだっ広い農地のあぜ道みたいな場所では小さな看板が立っているだけで。
何時の間に国境を越えていたんだなぁと。
三ヵ月の出張で滞在したオランダ、隣りのベルギーへ地図片手にドライブしたものでしたが、土地の名前すら地域の看板によって地図上と異なっていたり。
こうなると似たようなスペルだし、方角は間違っていなそうだから、同じ土地なんだろうと。
土地の境界も曖昧、地名の読みも曖昧。なんじゃこりゃ?です。
何というか、絶対的なモノが無く、何となくでしか解釈出来ず。
自分の好きだった古都ブルージュは、現地の発音が「ブルッヘ!」に近く。全く別の響きで何故に語尾にコブシを入れるのだか。(このリンク先はWikiなのですが、地名の読み方からいってバリエーションが多過ぎで、統一感を今後意識してほしく)

もう一つ気になった地域がアフリカです。
丁度十年前に訪れた土地でして、JICA関連の仕事ででした。
アラブの春の少し後のアフリカは独裁政権から開放された自由もあったのですが、逆に統制が効かなくなり治安が一気に悪化した国もあり。
自分の渡航先は比較的安全とされたカメルーンだったものの、都市部から離れた国境近辺では既に治安が悪化していたそうで。外務省が公開する情報を事前に確認したものでした。
まぁ、国の事業で行くワケだし、何かあったら少しは対応してくれるんだろうと。
結果的に自分は都市部の研究所とホテルの往復程度だったものの、その都市部も治安は悪く、肌の色だけでも目立ってしまう日本人など鴨葱で、単独行動は一切許されぬ現地で。
こんな旅は初体験だったのですが、実際に危ない場面にも遭っていて。

研究対象だった奥地では、研究者も盗難に遭ったそうで。
味をしめた連中はまたやってくる前提となり、ボディーガードも必要となり。
現地の状況によっては、自分もそこまで訪れたのかも知れず。
まぁそんな治安よりも、奥地で貴重なタンパク源な猿の肉を自分が口に入れられるのか?の方が重要課題でした。

出張の日程はトラブル続きだったものの、予備日前に何とか任務完了で。
御褒美ついでだったのか、アウトドアな観光に連れて行って頂けて。
しかし、その移動中がまたワイルドでした。
何かが食べ物として路上販売されていたのですが、ともかく文化の違いを感じまして。

アフリカ諸国の国境がどうなっているのか、出張後も気になったものです。
広大な土地の長い隣接。ほとんどは何処が具体的な国境なのか曖昧ないのかなぁと。
そのままであれた方が、幸せなのかも知れません。

かなりぶっ飛んだ記事となりました。
しかし、こういった経験を幾度かしてしまうと、考えてしまう要素が増え過ぎてしまい。
価値観や何かがリセットされてしまったというか。
井の中の蛙の方が案外幸せなのかもなぁと。

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